03 アジア疾走編

タクシードライバー

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夕方、当てもなくバンコクの市内を自転車で走っていると、突然、道路脇から声をかけられた。

「観光地では話しかけてくる地元の人は信用しない方がいい」とか言われていたけど、行く当ても、頼りにする人もいないので、その言葉に乗ることにした。

話しかけてくる人がすべて悪人とは限らない、その見極めが肝心なのだ。

声を掛けて来た男達はタクシーの運転手らしく、すぐそばのホテルから出てくる客を専門に待っているようだ。

「どこから来て、どこへ行くのか?」

というお決まりの話が終わると、なんかえらく驚いた様子で、中の1人が

「君にビールをご馳走する」

と言い、本当に冷えた缶ビール2本をどこから持ってきてくれた。久しぶりに口にしたビールは体に染み渡る。

「この人達運転手だよな・・・仕事中に飲んでいいもんかいな・・・」

と私と一緒に飲んでいる30代半ばの男性を見て思う。

「タイは日本と違って厳しくないのだろう。タイはきっと少しならいんだろう・・・」日本でタクシーの運転手が飲酒なんてしていたらもう一面のニュースになりそうなネタだ。

話題が「どこに泊まるのか?」という話しになった「いや全然決まってないし、外に寝るつもりだ」と答える。

するとまた運転手達は驚いた様子で「ここで寝ていいよ!」という展開に。「えっ、ホント?」と言いながら辺りを見回す、ここは屋外ではあるが屋根もあり雨をしのげるのでなかなかよい。

それではと寝泊まりさせてもらうことにした。行く当てもなかったので、そこで入れ替わり立ち替わりやって来る運転手達とおしゃべりをしていた。

日が暮れると道をはさんだ屋台に誘ってくれ、お酒、夕食をごちそうになった。

日本人旅行者には「ぼったり」「だましたり」と評判のよくない運転手達も物乞いや自分より貧しいと思う人には優しくする、それがタイスタイル。その考えの裏返しで豊かな者からは多少取ってもよいという。それが「ぼったくり」に繋がるのか。

バンコクは目もくらむような大都会だったが運転手さん達は安全でどこでも寝られると言っていた。大都会と聞くと犯罪が渦巻いてそうだがそんなことはないようだ。

軒下は深夜営業の運転手さん達がずっと客待ちをしているので安心して眠れた。

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