05インド・ネパール編

転倒

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緩やかな上り坂が続いていた。

近江さんが先頭を切って進み、私達もそれに続く。少し先に、上り坂の終わりが見えている。先を進む近江さんが下り坂に入り、姿が見えなくなった。私も上りきった坂を下り始める。

するとしばらく坂を下った途中で近江さんが座り込んでいるのが目に入った。

近江さんはよく自転車を止めて写真撮影をするので、また何か面白いものでも見つけてカメラに収めているのかと思う。 近づいて自転車を止め

「どうしたのですか?」

を私が聞くと、

「つまずいて、転んじゃった」

と近江さん。

「大丈夫ですか?」

と座り込んでいる近江さんに駈け寄った

「大丈夫、少々すりむいたけどね」

見ると、ひじの辺りがすりむけて血が滲んでいた。近江さんは「大丈夫」と言うのだけど、近くに町があるので急遽寄り、医者に見せることにした。

たいしたことはないだろうと思うのだが、念のためだ。

幸い小さな町だったけど、すぐに病院が見つかり、そこで診察してもらう。先生は擦り傷の部分を消毒して、包帯を巻いた、肘とひざに白い包帯が巻かれた。これで終了というのを望んだが、近江さんが「脇腹が痛い」と言うのでレントゲンを撮る。

その結果なんと「あばら骨に小さなひび」が入っているというのだ。その話を聞いた私達は

「近江さん痛くないんですか?」

と聞くと

「いや、痛くないんだよ、ただ、笑ったりするとひびくんだよね」

「アハハ」「アイタタ」言う。

私とタケシ君は顔を見合わせてしまった。

「さすがに自転車旅行は無理そうですね」

と言うと

「いやいや、まだ始まったばかりじゃないか、まだまだ行けるよ、止めるのはいつでも出来るから、続けるよ」

と言うのだ。本当に大丈夫だろうかと心配したが、近江さん自身が行ける「行きたい」と言うので、その日は野宿せずに安宿に泊まる。大丈夫だろうか、心配だ。

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