10カスピ海横断編

ノリさん

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一旦湾の中に引き返した。それだけで「ほっ」とする。

外の海とこの防波堤に守られている湾の中では状況が明らかに違った。

船を寄せられそうなモーターボートツアーの会社に船をつける。ここの店員さんの一人が日本に行っていたことがあるとかで日本語が話せた。

彼は外の海に行くには許可証が必要で、州を越えるのも許可証が必要だと言う。実際には分からないが、それが本当だとするとまた厄介なことである。

今日はここに船を停泊させてもらい、そばにテントを張って寝る。夜、タンカーが港に入って来るとそのタンカーの起こした波で船が揺らされた、船の中で寝ていた私は何度も目が覚めた。

翌朝、波の様子をもうちょっと念入りに調べることと、船中にあまりに水が入ってくるのでそれをどうにかしようということになった。

湾から更に奥に入り、細い川を遡り、船を陸に上げひっくり返せそうな所を探す。運よく陸までの傾斜がゆるく、船を上陸させられるような所を発見した。そこで荷物をすべて降ろし船を陸に上げてひっくり返す。その作業に取り掛かろうとしていると、一人のイラン人がやって来た。

この人こそ後の我々のカスピ海横断になくてはならない存在となったノリさんなのだ。
ノリさんは日本に7年もいたので日本語が堪能、そしてカヌーのアジアチャンピオンでもあるので船について詳しい。

そのノリさんの提案で船を水の中に浸すことになる。木の船は水の中に浸すことにより木が水を吸い、膨張し、木の継ぎ目の隙間を埋めるというのだ。

私がガンジス川下りの時に習った、綿を詰めるという方法は海水に対してあまり効果がないと言われた。というわけで私達は船を水中に沈めた、この状態で一日以上放置するそうだ。船のことについてはひと段落。

そしてノリさんに横断の話をすると、モーターボートはライセンスや許可証が必要だけど、手漕ぎのボートは要らないという話。それから波が穏やかな日の午前中だったら手漕ぎボートでも湾の外に出ても大丈夫だろうという。毎日午後は風が出てきて、風が波をつくりだすので、すぐに着岸するようにとのことだ。

ノリさんの話を聞いていると、横断に対して希望が出てくる。

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