10カスピ海横断編

拘束

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そのモーターボートはものすごい勢いで近づいて来た。

「また海上警察が来たのかもしれない」。

出航してから10日間、もう何度も海上警察がやってきたので要領は分かっている、大抵全員のパスポートを提示して何事も無く終る。

しかし今回は違った

「ちょっと署まで来い」

と言うのだ。この海の上 「ちょっと署って、どこだ????」

でいると、ロープを投げて

「これに船をつなげ」

という指示をされる。抵抗するわけにも行かず、船首にロープを結ぶとモーターボートは私達が進んでいる方向の反対方向に進み始めた。

「おいおい、戻るのか、せっかく漕いだのに」

結局1km位は戻り、それから岸まで誘導されてしまった。それにしてもこの対応はナンだろう、今までに無い緊迫感が漂っている。今までの警察はパスポートを提示すれば、「そうかそうか、じゃ気をつけて!」的な感じだったのだが、今回は明らかに違う。

全員が警察署に呼ばれて、パスポートと氏名を書かされた。それから「カメラを持っているだろう、カメラも出せ」と真剣な表情で言われた。この状況では隠しても無駄だと思い、素直にカメラを渡す。隠したところで船内を調べられればすぐに見つかってしまうだろうから。

カメラを出すと、係りの人はカメラのメモリーを抜き取り持っていってしまった。そして上司が来るまで待つようにと言われる。

今回は本当にまずい気がする、オフィスの人はパーミッションがあるのかなどと言い出しているのだ。状況はあまりに悪く、この旅もここで終わってしまうのかと思うほどだ。

ひたすら待たされたもう2時間も立っている。やっと現れた人は2人組み1人はシリアスな表情をしている。彼らとボートを見に行く、またパーミッションがどうのと言いはじめたので「モーター付きはいるけどモーターがなければ問題はない」という話をするが、英語は全く通じず、ペルシャ語の会話帳を見ながらの説明した。

無事に旅を再会できるのだろうか。

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