「メジュゴリエ」の名前を初めて聞いたのはこの旅行を始めた最初の年、2001年のことだ。
日本の最北端の地である宗谷岬を回り、そこから160kmほど南下した羽幌町の知人宅でだった。友人宅のお母さんが
「ボスニアにメジュゴリエという場所があってね~」
と嬉しそうに話始めたのを覚えている。
知人のお母さんがしてくれた話によると「メジュゴリエ」には聖母マリア様が光臨すると言うのだ。
現在も時々現れるという、全ての人の前ではなく限られた人の前らしいけど。
私は特定の宗教を信仰しているわけでもなく、オカルト話もあまり信じない方なのだが、実際にそこを訪れたお母さんが
「なんだか引き付けられる地」
と言い、日本から何度も訪れていて、話を聞いている間に私も興味をもった。
あれから5年半も経っているが
「いつかボスニアヘルツゴビナに行ったら訪れてみたいな」と思っていたのだ。
日本にいる頃は果てしなく遠い地だったのだけど、今はまさにそのボスニアヘルツゴビナに来ている。
「いつか」と思っていたメジュゴリエまで目と鼻の先、幹線道路からは外れるが今までの道のりから比べればかわいいものだ。
ボスニアの5月は既に夏の陽気で晴れた日の日中は汗が吹き出るほど暑い。上り坂の多い細い田舎道を進みメジュゴリエを目指した。
坂を上りしばらく進むとメジュゴリエの標識があった。
メジュゴリエの町はそれほど大きくなく、白い教会が町の中心のようだ。
5年前に話していた地にやっと来ることができた。
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