12ユーラシア最西端へ編

恐怖の夜だったらしい

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マイクさんとの出会った経緯はこうだ。

私の自転車のチェーンが外れてしまい、ただでさえ遅いのに更に遅くなってしまった。

必死にこぎ続けてやっと皆が待っている姿が見えた。見るとオガ君が誰かと話をしている。「あれ、誰だろう?」思いながら近づく、それがマイクさんだった。マッチョな感じで右手の袖から大きな刺青が飛び出している。

私達がアムステルダムを目指し、いつもテントで寝ているという話をするとマイクさんは家の庭にテントを張ったらいいよと提案してくれた。何しろ大人数だとひっそりテントを張るのが難しく、場所を探すのがいつも一苦労だからこの提案はありがたい。マイクさんは見た目、一見迫力があるが、話すと随分と親切だ。

こうして本日はマイクさんの広い庭にテントを張らせて貰えることになった。テントを張り終えると、マイクさんが

「買い物に行こう、車に乗れ!」

と指示するので、私とともさんがジープに飛び乗る。行き先は近くのスーパー。何を買うのかと思ったらマイクさんはビールを2ケース買いながら

「今日はバーベキューだ!」

と言う。ともさんと「うおっ、いいですね」と私達は目をキラキラさせた。

帰りのジープを運転しながらマイクさんはライターでビールの栓を抜き早速飲み始めた、完璧飲酒運転だが田舎なので問題ないらしい。マイクさんは私達にも勧める、幌の外れたジープで風を浴びながらのビールは最高だ。

マイクさんは随分と私達に親切なので

「なぜこんなに親切にしてくれるのか?」

と聞くと、自分がイタリアを旅行していた時にとても親切にされ、いつか自分の家の側に旅行者が来たら親切にしようと決めていたと言う。そしてたまたま私達がマイクさんの家の前を通りかかったと言うわけだ。

バーベキュウが始まるとケースで買われたビールは瞬く間に全て空になり、マイクさんがウォッカの様な強いお酒を出してきた。ビールだけならほろ酔いで済んだのだけど、その後のウォッカがだいぶ効いた。

バーベキューが終了する頃には完全に出来上がっていて何を喋っていたが記憶があいまいだ。後で聞くと、この時点でともさんとサトちゃんも相当にヘロヘロだったらしい。

バーベキューが終ったのか定かでないが、次の瞬間で覚えているのはバンの後ろの席でガタガタと揺られているシーン。どこに着いたのか知らないが皆が下りるので私もフラフラしながら車を降りる、何だか田舎のバーの様だ、カウンターがありその向こう側にお酒が並んでいる。

「なんだバーか、お酒はもういらん」と一人でバンに戻り寝てしまった。どの位寝ていた分からないけど、またバンが随分と揺れて、気が付いたら翌朝だった。

テントの外が明るくなったので起き上がる、頭は重たいが二日酔いの不快感は無い。皆がゾロゾロと起きてくる。ユメちゃんとオガ君があからさまに不愉快な顔をしている、ともさんに「昨日何かあったの?」と聞いてみるが「さぁ」と、ともさんも分からない様子。

オガ君に

「昨日は何かあったの?」

と恐る恐る聞くと

「昨日は大変だったんですよ!」

とオガ君。

「えっ、何かあったの?」

「マイクさんが酔っ払って嫌がっているユメちゃんとダンスを始め、帰りは近道だと言ってオフロードを走り始めて、こりゃどこかで捨てられてしまうと思った程ですよ」

とオガ君はいう。「えっそんなことがあったの??」私とともさんとサトちゃんは酔っ払って寝てしまっていたのでそんなことがあったとは露知らず、しかしユメちゃんとオガ君の怒り具合からすると相当の恐怖だったらしい。

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