イタリア銀行

2001年に旅行を始めて以来、ほぼ銀行に縁の無い生活を送っていて、クレジットカード、トラベラーズチェックはもちろん通帳と呼ばれるものも無縁の生活をしている。

「そんな人いるの?」

と思われるかもしれないが、いるんですね、ここに。

ちなみに「ほぼ縁が無い」と書いたのは完全に縁が無いというわけではなく、時々銀行を訪れることがある、コインを紙幣に換えてもらうために。

路上で芸をすると収入はほぼコイン。その日暮らしで殆ど使うこともあれば、今回のカーニバルの様に連日路上に立つとチリも積もって山になってしまう。

少しずつ消費して行くのだけど、小銭ばかりだと使い勝手も悪い。そこでコインを紙幣に両替してもらうというのが必要になる。一万円分の10円玉を持ち歩くのは何かのバツゲームの様に辛いのだ。

コインの両替方法は国ごとにより方法が実に様々。そしてイタリアでの紙幣への両替の道は遠く険しい。

まずイタリアの銀行の入り口には自動セキュリティチェック扉になっていて、金属の塊を所持しているとセキュリティがかかり扉が開かないのだ。冗談の様な話なのだけど、コインを大量に所持していると、金属塊と判断されるのかこのシステムに必ず引っかかり、銀行内に入ることすら出来ない。

外から「おーい、入れないよ!」と合図をしても、セキュリティで引っかかった人間を中に入れてくれることは無いのだ、銃を持った強盗かもしれないので。時々、警備員がいる銀行では警備員が出てきてくれて、別口から入れてくれるがこれがまた面倒くさい。

ところが日本銀行にあたるイタリア銀行だけは警備員が入り口でチェックするシステムであり、コインテーラーと呼ばれるコインを換金する場所もある。さすがイタリア銀行!これなら紙幣の換金も楽々。連日鉛の様なコインを運び込んでいる。

【写真】入り口は地味なイタリア銀行。
【写真】入り口は地味なイタリア銀行。

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