けいの無銭旅行記 日記のページ

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類は友を呼ぶ

      2016/01/04

 路上で芸をしていると様々な人との出会いに恵まれる。実に様々な人に話しかけられるのだが、中でも印象に残るのがマジシャンだ。

 芸をしているとその芸に関連した人が話しかけてくる、こと私の場合は手品をしているので手品愛好家やプロのマジシャンに話しかけられることが珍しくない。特にこの3日間は手品関係者に話しかけられることが多かった。

 まずはオーストリアのプロマジシャン、アクセルさん。家族と休暇で旅行に来ているところだった。アクセルさんはニューヨークやラスベガスで手品をして生計を立てていたというプロフェッショナルで、今は地元のオーストリアで手品をしているそうだ。「ウィーンに来たら是非連絡をくれ」といわれて名刺をもらった。マジシャンらしい穏やかでニコヤカな男性だった。

 その次の日は手品好きの高校生の3人組。高校生の彼らは手品が大好きと言い、自前のカードをポケットから取り出して手品を見せてくれた。手品師同士が手品を披露する場合は大抵の場合タネは知っているのでそれを「どう演じるか」「どう見せるか」を見ている。高校生の彼らのカード裁きは中々のもので、落ちついた手つき、見せ所がしっかりしていたので思わず拍手。彼らの中の一人、リカルド君は将来手品師を目指すそうだ。まだ10代の彼らの将来は楽しみだ。

 そして先日、またも本格的な手品師に話しかけられた。私が演じている最中からトランプを手にしていたので、「彼も手品師だろうか?」と思っていた。丁度ひと段落着いたところで彼が話しかけてきた。シモーネさんといい、本格的なマジシャンだった。「今何かできる?」と聞くと、「待ってました」と言わんばかりにカバンからフォークを出して、私に指しだす。何故フォークを持ち歩いているのかは別にして、確かに硬いフォークだ。それを彼に返すと目の前で曲げる、ひねるとゴムの様に変形させて、「これはプレゼント」と言って、捻じ曲がったフォークをくれる。彼の様に曲げようと思ったのだけど全く硬くて曲がらない。全く初めて見た、こりゃ凄い。

 手品も凄いのだけどシモーネさんの手品はキチンと人に見せるように訓練されているところだと思った。落ち着き払った説明、ハッキリと見せる動作、人前で演じるのに慣れている様子。単純なトリックでも見せ方が上手な人が演じると、一段と不思議に見える。

 仮に私が路上で楽器を演奏していたら、音楽好きの人が話しかけてくるのだろう。絵を描いていればきっと絵に興味のある人に話しかけられたに違いない。類が友を呼ぶというのは世界共通らしい。

【写真】リカルド君とその友達。マジシャンはトランプ常備。

【写真】リカルド君とその友達。マジシャンはトランプ常備。


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