ルート66

「ルート66」と聞くとアメリカの西海岸からの大陸横断道路を思い浮かべる。

 たまたま今走っているクロアチアの国道のナンバーも66。クロアチアのルート66だ。こちらのルート66は約90kmと短く、イストラ半島の南端の街から東側の付け根にあるリエカの街を結んでいる。

 プーラからリエカまで約100km。日照時間の短い冬でも二日で着けるだろうと思ったがとんでもない。イストラ半島は全面的に標高が100mから200m、海沿いの町は海際の海抜0mにあるので街から街へ移動するとなるとどうしても200mを上り、下ることになる。

 一気に200mの高低差なら何の問題もないのだが、ここの坂道はダラダラと標高をあげていくタイプなのでママチャリにはつらい。

 上りはいつまでも自転車に乗れずひたすらに歩く。

 さらにこの66号線の面倒くさいところは所々に谷があること。大きく抉れた谷が半島のあちこちに走っていて、道はイチイチ谷底まで降りる。

 汗水たらして高度を上げたのだからそのまま維持してくれればよいのに、わざわざ谷底まで下る。

 下り道は楽でよいのだが、また上り道が待っていると思うと手放しに喜べない。どうせなら下りもいらないから上り道もなくしてほしい。

 今回はこの谷底のからまた標高200mに戻る途中で雨に見舞われた。何でこのスピードも出せない、雨宿りも出来ないところでタイミング悪く雨が降り出すのか。

 空に文句をブツブツ言いながら雨合羽を着込む。坂道に時間を取られている間に日も暮れる。雨、上り坂、暗闇というなかなかひどい状況だが、寒さが厳しくないのでそれは助かる。もし寒く雪でも降り出したら気がなえるが、雨のうちはまだまだ。

 ルート66は内陸のラビンを通過して、海外沿いに出るので明日は天気が晴れてくれないか。

 景観のよい道を走るのだから晴れの方が断然よい。

【写真】クロアチアのルート66はイストラ半島東岸を北上。
【写真】クロアチアのルート66はイストラ半島東岸を北上。

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