【野宿関連】野宿の方法、必需品。その1 全く準備のない場合

一言で「野宿」といってもそのスタイルは実に様々である。

簡単に分類すると3つではないだろうか。

1.準備も何もないところからの野宿。

2.「野宿になるかもなぁ」と少し準備をしている野宿。

3.完全に野宿を想定している野宿。

それぞれを順番に解説。

野宿写真
【写真】野宿は準備の有無で快適さが全く違ってくる。

1.準備のないところからの野宿。

これは酔っ払って終電を逃したり、移動手段が無く、仕方なく野宿するケース。

野宿をするつもりなど毛頭もなかったので全く準備もしていない状態からの野宿。

準備がないのでハッキリ言って環境によって大きく影響される。

例えば北海道で冬の日の野宿など、場所によっては命の危険さえあるだろう。

逆に夏の日の浜辺で寝転ぶだけならば大した準備は要らない。

野宿の目的は睡眠を得ること。夜を一晩過ごす間に外的要因からいかに自分の身を守るかが要である。

場所選び

野宿とは一晩、寝ている無防備な常態を晒すわけであるからできるだけ安全な場所を選びたい。

安全な場所とは、

人が極力来ない、万が一危機に接しても助けが呼べる場所が野宿に適した場所である。

日本国内は世界有数で治安がよいので、それほど神経質になる必要はない。それよりも人外的要素から身を守る方を優先していく。

少しでも快適な野宿をするための条件は「空気が流れない」「人が来ない」「音がない」といえる。

空気が流れにくい場所とは「簡単に言うと風の無いところ」。となると必然的に物陰が多くなる。できれば一方向以上が壁に囲まれている場所が望ましい。

ベンチは下からの冷気を遮断できるが、通常は風の吹き抜けのよい地に設置されているので風が強い時は冷え込む。

また風の遮断は春、秋、冬用であり、夏ならばむしろ風の吹きぬける場所の方が涼しくてお勧めである。その辺は臨機応変で。

野宿写真
【写真】野宿は壁際、空気の流れが少ないところがよい。

風の来ない物陰などの場所を探したら、次は下敷き。

下敷き

とにかく寒い場合は下からの冷え込みをいかに遮断するかが非常に重要。

新聞では薄いので何重かに重ねる。

数冊の雑誌を並べるのも一つの方法。理想はダンボール。発砲スチロールの板が見つかれば幸運だ。

ダンボールはスーパーや商店で捨てる前のものが手に入る。

全く何も入手できなければベンチのように地表から離れているものを探す必要がある。

芝生や落ち葉も直接コンクリートや土地面に寝るよりは下からの冷気を遮断してくれる。

候補としては

 発泡スチロール>ダンボール>雑誌>ベンチなど>芝生や落ち葉>新聞の重ね>無し

手に入りやすいのは

 新聞>ダンボール、雑誌>ベンチ>発砲スチロール

といったところだろうか。

【写真】野宿においては下敷きが重要。下からの冷え込みは想像以上。
【写真】野宿においては下敷きが重要。下からの冷え込みは想像以上。

上掛け

下からの冷気を遮断したならば次は上部。

これはいかに自分の体温をいかに逃がさないでキープするか。

新聞紙一枚でも体にかけると空気が停滞するので暖かく感じるはずだ。大き目のダンボールがあればそれを掛け布団のようかける。

冷蔵庫のように大きいダンボール箱ならば自分自身がその中に入ってしまえばかなり温かい。

上着は着たままではなく一番上のジャゲットは脱いで体にかけるようにしよう。服を着ていると体と腕の部分の体温が別々になるので温まりにくい。

手袋で言うと、5本指が分かれている手袋よりも、5本の指がまとまって入る手袋のほうが暖かく感じる。それと同じで腕と体がくっつくとそれだけでも暖かさが違う。

寒い時はとにかく自分の身の回りに空気が停滞、空気を含む層を多く作るようにすること。

(それでも寒くて眠れない時は、外気温があなたの睡眠限界温度を下回っているので寝ないで、夜が明けるまで歩き回ったり、体を動かしているほかない)

持ち物の管理

よい場所が探せ、下からの冷気を遮断し、上掛けをしていよいよ寝る段階になったら、もう一つ忘れてはならないものがある。

それは持ち物の管理。

寝ている間は無防備なので身の回りの持ち物を持っていかれても気がつかない。となると持ち物管理も重要な課題だ。

最もよいのは枕にすること。荷物があまり多くなければ枕にすれば盗難防止ができる。

野宿では持ち物は枕に。
【写真】野宿では持ち物は枕にするのが安全。

しかしこの際に注意しなければならないのは寝相である。

寝相の悪い人はいつの間にか枕から頭が外れてしまうことがあるのでそれを注意せねばならない。

枕から外れてしまえば、その辺に転がっている荷物同様、悪意のある人間が通れば持っていかれてしまう。

寝相の悪い人は「枕から頭をはずさない」を意識して寝るようにする。

また荷物が大きい場合は、どうしても盗られたくないものは枕にして、それ以外のものは枕と連結させる。荷物を動かしたら枕が動くという具合にすると、盗りにくくなる。

壁があるならば壁と自分の間に荷物を置き、ローブがあればよいが、無ければシャツなどを使って枕と荷物を結びつけることが大事。

また靴を脱いで寝てもよいが、脱いだ場合は靴の盗難も忘れてはならない。

紐靴だったら紐を枕に結びつける。紐のない靴だったら、脱がないか、荷物の下において見えないようにするなどの準備が必要。

財布などの貴重品は必ず内側のポケットや枕にしておく必要がある。後ろのポケットなど盗りやすいところには入れておいてはいけない。

これで一晩問題なく過ごせるはずである。
<関連リンク>
【野宿関連】野宿の方法、必需品。その2  少し準備のある場合。
【野宿関連】野宿の方法、必需品。その3 完璧に準備された野宿。
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