【エベレスト登山】南東稜 キャンプ1

 エベレスト南東稜側からの登山ではキャンプ1を標高5900~6000mに設置する。

南東稜キャンプ1
ウェスタンクーム基部にあるキャンプ1

エベレスト登山キャンプ1

 ベースキャンプからアイスフォールを抜けて行くと上部は傾斜がきつくなる。はしごもクレバスを渡るだけでなく、氷塊を乗り越えるために垂直に近い角度で立てかけられていることもある。

 

アイスフォール上部のはしご
アイスフォール上部の連結されたはしご

 そしてアイスフォールを抜けると次に待っているが西の谷と呼ばれているウェスタンクームだ。

 キャンプ1はウェスタンクームの下部に設置される。ウェスタンクームはアイスフォールのように氷塊はなく、なだらかな雪原。左手にはローラ、エベレストの南西壁、正面にはローツェ、左手にはヌプツェという高峰に囲まれた谷間。

 峰々に降り積もった雪がこの谷に蓄積している。

 長い長い年月かけて谷に詰まった雪。それが重みと熱で氷河に変わっていく。きっとこの氷河の層を掘り進んでいけば、何千年、いやヒマラヤ山脈が形成されたという5千万年前の雪が未だに眠っているだろう。

ウェスタンクーム
比較的穏やかな傾斜が続くウェスタンクーム
 

 アイスフォールで崩落している氷河はここで生産されているのだ。

 

キャンプ1に到着

危険地帯のアイスフォールを抜けると今度は広々とした雪原歩きになる。しかしこの雪原には時々巨大なクレバスがある。

 アイスフォールの上部は梯子を垂直に使用してたが、今度は巨大クレバスを渡るために梯子を水平に連結して使用する。

 これらは既に登山ガイドのシェルパチームによりルート上に設置されている。

【写真】巨大クレバスにかかっているはしごを渡る。
【写真】巨大クレバスにかかる連結ハシゴ

 平原をアリの様にひたすら進み時々現れるクレバスを渡るとキャンプ1のテント群が見えてくる。

 キャンプ1は平原にあるので傾斜は殆ど無い。しかし両脇にはローラの壁と、ヌプツェの壁があるので大規模な雪崩が起こると危険な場所になる。

 

キャンプ2へ

 高度順応の場合はキャンプ1で一晩寝て、翌日にはベースキャンプに戻るという行動をする。

キャンプ1がウェスタンクームの下部にあり、キャンプ2は同じくウェスタンクームの上部にある。

【図解】キャンプ1からウェスタンクームを経てキャンプ2へ。
【図解】キャンプ1からウェスタンクームを経てキャンプ2へ。
 また更なる高度順応をするためにはキャンプ2に向かう。

 このウェスタンクームはなだらかではあるが、移動の距離は長い。

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