今日も昨日に引き続き「バンダ」と呼ばれるストライキが続いている。
人々は昨日同様、車、バイクなどエンジン付きの乗り物に乗れない。商店もシャッターを閉めたままで、人と自転車が行き交うだけの静かな日になる。
今日は仕事も休みで、人々が暇をしている。ということは「手品を見てくれる人が多い」という単純な発想で街に向かった。

予感は的中、ダルバート広場に着く手前で以前見てくれていた子供が「手品してー」と叫びながら自転車を追いかけて来た。
そこで止まり、一通り手品をする、みるみるうちに人が集まり出し
「もう一度、もう一度」
ときりがない。今日はダルバート広場に向かいたかったので、そこを離れ、ダルバール広場のいつもの所へ。ホントにあっという間に人が集まり、調子がいい。
「やっぱり皆暇なのか?」しかし「もう一度、もう一度」と繰り返してきりがない。適当なところで
「お終いです!、サンキュウ!」
といいつつ帽子を差し出す、ポツポツとお金を入れてくれる人がいる。

今度は酔っぱらいみたいな人も寄って来て、わけの分からないことを言っている。
「こりゃまずい」
とその場を後にした。歩いていると、手品を見ていたおじさんが一緒についてくる、早歩きしても、私の自転車を掴んで一緒にやってくる。
「ひぃぃぃ~」
と声は出さないけど怖い。自転車に乗り行こうとすると、おじさんがしきりにネパール語で何か言っている。訴えかけるような眼差しだ。
「えっ、何だ?」
とおじさんの意を汲み取ろうとする。ゼスチャーから察するに「腹が減っている」らしい。このおじさん先ほど私に直接5ルピーをくれたのだが。
なんだか物乞いみたいになっている。
「じゃ、返します」
とそのまま5ルピーを渡すと、ニヤッとして去って行った。
「返して」と言うならば最初から出さなければ良かったのに。おじさん出した5ルピーが惜しくなったのだろうか?
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