仏教聖地

仏教の4大聖地というと、出生の地「ルンビニ」、悟りの地「ブッタガヤー」、初説法をした「サルナート」、そして入滅地である「クシナガール」を指す。

 

ブッダが生まれたとされるルンビニはネパールにある
【写真】ブッダが生まれたとされるルンビニはネパールにある

それぞれブッタの生涯での重要なことが起こった地のことを言う。

私は特に熱心な仏教徒というわけではないのだが、今まで通過してきたアジアの国々は仏教国であり、仏教が人々の考え方に入り込み、生活に根付いていたような気がする。

それに旅行中は日本ではそれほど意識することのなかった「宗教」というものに接することが多い、シンガポールや、香港ではそれほど感じることはなかったが、チベット、ネパールなどは宗派は違えど、宗教が生活に入り込み、人々の考え方にも大きな影響を与えている印象を受けた。

これはあくまで私の印象なのだが、生活の環境、自然の環境が厳しいほど人々は信仰心は強くなるような感がある。逆に生活が豊かになっている地では宗教色が薄くなる。

今日はその仏教の聖地の一つ「ブッダガヤー」を目指した。

朝は冷え込んだ、長袖を着て、寝袋にもぐり込んでちょうどいい。昨日に比べて少し舗装の状態が良くなっている、道の両脇は季節はずれの田畑で、それらの田には何も植えられてなく、枯れた平地が見渡す限りに広がっていた。

もちろん道路も文句のない真っ平らで果ての見えない直線道路が続いていた。こういう道路は進みが早い。夕方の3時、一息ついたお茶屋でブッタガヤーまでの距離を訪ねた「真っ直ぐ10km、左に15km」とシンプルにだけど的確に教えてくれるおじさん。合わせて25km、今の時間帯ならば今日中に着けそうだ。

言われた通りに10kmほど進んだ小さな村の交差点を左に折れた。国道を離れると更にのどかな風景になる。

この道を進むと、右手にゲートがあり、ブッタガヤーの町に入る。今までの仏教聖地と同様に道の両脇にはインドらしからぬ寺が並ぶ、色鮮やかな中国寺や、独特の屋根の形をしたタイの仏教寺などである。

日本寺もあるブッダガヤー
【写真】日本寺もあるブッダガヤー

「ブッタガヤー」は今まで見てきた、仏教4大聖地の中でも一番賑やかだった、というか観光地化されていたというべきだろうか?今までの仏教聖地にはなかった華やかさがあった。そのせいか日本語で話しかけてくる勧誘者がとても多い、今までの聖地に比べ圧倒的に多い。

「こんにちは、どこに行くの?」

と彼らは話しかけてくる、観光地で日本語を話す人ほど怪しく感じる。

ブッタガヤの見所はなんと言っても、ブッタが悟りを開いたという菩提樹であろう。

もちろん現在の菩提樹はブッタが悟りを開いた時のものではなく、(もしそうだとすると樹齢2500年とかになってしまうので)その菩提樹の何代か後の子孫だと言うことである。

ブッタが悟りを開いたとされる菩提樹の側にはマハーボディというなの寺院が建てられていて、これがブッタガヤーの観光名所になっている。

ここでブッタが悟りを開きその教えが世界に広がり、時代を超えて今でもその教えを信じる人がいる。

ブッダガヤーのマホボディー寺院
【写真】ブッダガヤーのマハーボディー寺院

宗教は壮大なストーリがあるのだ。

教祖の生涯が人々の信頼を得るのに十分なもの、カリスマに満ちた圧倒的な存在感。

それが時を越えて信じられる要素なのだ。

<関連リンク>
ターバンのインド人
信仰心
チベットの人々
ツイッターで更新、最新情報をつぶやいています。

ブッダガヤーのマホボディー寺院
最新情報をチェックしよう!

05インド・ネパール編の最新記事8件