まさか手品がこんなに活躍するとは思わなかった。
「芸は身をたすける」という言葉。
ホントだよ。助かった。手品ができて。
中学の時の技術科の先生が手品をしていた。
当時の私は衝撃を受けて、手品を練習し始めた
当時、手品を人に見せると・・・
「それ一人で練習しているの?」
と後ろ指を差されたものだ。
しかし、実際その通りなのだ、人に披露するまでに、
何度が「鏡」の前で練習していた。確かに「くらい(性格)」。
ついでにそれを見せて、人を驚かして喜ぶ、「くらい(性格)」。
だからあまり人に披露しないように一人で練習だけしていた
もういっちょ「くらい(性格が)」。
だが「くらい」趣味だとうしろめたかったが、、、、この旅行中、その「くらい」趣味に何度も救われた。
手品は言葉がいらない。何かを売るわけではないから消耗がない。
何度も繰り返せる。
自転車を止め、自転車の後ろにまわり、人々があまり近寄れないようにして、手品を始める。今まで何ども繰り返ししてきたことだ。一人、二人と道行く人が立ち止まる、一旦人が止まりだすと、人が人を呼び・・・インドでは人だかりまであっという間である。
間を見て、帽子を差し出す・・・一人、二人、ポケットからコインを出し
差し出した帽子の中にコインが放りこまれる。
銀色のコインが6枚。6ルピー日本円にして15円。
日本では、何もできない金額だが、インドではお茶を飲み、パンを食べることができる。
生き延びることができる、
・・・・前に進むことができる。
インド、最南端カニャクマリ、0円になってから7時間後、熱いチャイと揚げ物を食べた。