インドを旅行している旅行者がよく 「インドの南は人がいいよ」
と言っていた、もう何回聞いたか分からない。
インドの南部には「ケララ州」というのがある。
インドの中でも教育が普及していて、
識字率もインドの州の中で最高だという。
出発地点のカニャクマリはタミルナード州にあり、
ケララ州はその隣。
ケララ州の人は確かに英語をよく話す。よく通じる。
北の州の人に比べれると、なんか静かで上品な
ような気がする。
そして、あまり旅行者に興味がないのか話し掛けてこない。
人々が旅行者に関わってこないので、ケララ州ではいつも
野宿していた。
軒下に寝ることが多かった。モンスーンの影響で5月のケララ州は雨が多いからだ。
人が旅行者に話しかけまくってくるインド北部ではよく
家の中に泊めてもらうことがあった。
ケララ州を縦断する間、一度も泊めてもらえることは
なかった。
「インドの南は人がいいよ」という言葉を思い出しながら
雨季は軒下をさがさねばならない。