大河の終わり

コップを水面にいれ、汲んだ水を口に含んだ

「しょっぱい!」

もう完全に以前飲んだガンジス河の淡水ではなく、塩っ辛い海水になっていた、海は近い、と言うかここはもう海なのだろうか。

インドの大都市であるカルカッタを通り過ぎ、一週間が経過していた。

河の幅は対岸が見えないほど広がり、潮の干潮が恐ろしい力で船を遡らせ、そうかと思ったら、水がひえあがってしまって、船が浅瀬に取り残されてしまう。

これほどの大河の水を押したり引いたりする自然の圧倒的な力には翻弄されるばかりで、我々の微々たる力など無力に等しかった、ただただ、逆らわないように流れに合わせ、潮が満ちれば戻り、潮が引くときには一気に進み、少しでも海に近づくようした。

対岸が見えないので、少なくとも片側の岸が見える範囲にいる。

時々水面が荒れ、波が起こる、慌てて船の進行方向を波に垂直にするのだが、転覆したらという恐怖は相当なものだった。

あのベナレスの静かなガンジス河とは似ても似つかない荒々しい河になっている。

目指すはベンガル湾河口の町ベナンプールだ。

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