朝4時30分、まだ夜が完全に明けない内に、船に荷物を積み込み岸を離れる。
ノリさんの午前中は波が穏やかとアドバイスしてくれたので、出来るだけ朝早くに漕ぎ出した。
湾内の水面は平らで、時々モーターボートが通過するとそれで小さな波が起きるくらいだった、船がスイスイと進む。
湾の出口のテトラポットのところまでやって来た。
前回の様に打ち付ける白波もない、「これならいけそうだ」手漕ぎボートで「湾を出るのは危険だ」とまた誰かが引き止めに来ると厄介なのでさっさとこの湾から抜け出したかった。
湾には入港する船を監視する高いタワーがあり、きっとそこから私達の行動は丸見えなはず。
湾を完全に出た、今日は本当に波がなく穏やかだ。最初の数日は船酔いを覚悟したがここまで穏やかだったら船酔いにもならないだろう。
ここで漕ぐのをけい君に交代した、ガンジス河下りの時と違って今回は交代できるので楽だ。
自分が漕いでいない時は体を休められるし、日記を着ける時間も取れる。
湾の入り口が遠ざかるが誰も追いかけて来ない、もうここまで来てしまえば大丈夫だろう、後はひたすら船を漕いで進むだけだ。
空がうっすらと明るくなりオレンジ色の太陽が海面からゆっくり姿をあらわした。
この海面の状態が続けば対岸まで行ける。
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拘束
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