アゼルバイジャン野宿

アゼルバイジャンに入国してから町外れで日が暮れた。

とにかく新しい国ではどこで寝ていいかが最初の難関だ。しかも今日は雨が振ったり止んだりで条件がよくない。ちょうどいい具合に軒がある車庫のあった。車庫のみたいに見えるけど轍もなく車が入っている形跡はない。明日の早朝に出発すれば何の問題もないだろう、今日はここで寝るとする。

夕食はパンとバターとチーズを食べた。今日は国境を超えて精神的に疲れているので料理は無しということになった。

そしてタトゥがビールが飲みたいと言い、宮君が「それじゃ探して来ます」と出て行き、しばらくしてからビールのビンを持って戻ってきた。

ビールはパキスタン以来だろうか。冷えてなかったけど久しぶりに飲むビールは美味しかった。アルコールを長い間飲んでいなかったせいか酔いが早く回り、いい気分だ。「夜警察が来ませんように」と横になった。

ビールのせいか疲れていたせいか、あっという間にに眠ってしまったが、人の声で目が覚めた。

起き上がると一人の男が目の前に立っていて、言葉は分からないが彼が何を言いたいのかすぐに分かった。

「ここで寝るなら金を払え」

だ。彼は指を一本立てている、それですぐに分かった。別にこんな所にお金を払ってまで寝たくはない。私の一存でここから動くことにする、小雨が降っていたが、しょうがない行こう。

しかしタトゥがわざとらしく起きない、何度呼びかけても起きない、たぶん面倒くさいので起きないのだろう。なんとか寝ているタトゥに「プリーズ」を連発してやっと起きてもらい、雨の暗闇を移動する。

野宿を続けていると夜中に起こされるなんてことは別に珍らしくもないのだが、眠りを中断して移動というのは相当に面倒だ。

暗闇、しかも雨の中を走り出す、このままよい場所がなければ「どうなるのだろうか」なんて少しは思ったけど、すぐにいいバス停みたいな所がありそこにシートを広げて横になる。

「今度は人が来ませんように」

と寝始めるが、また人の声で目が覚める。時計を見ると夜中の12時。

今度の人はちょっと様子がおかしい。なんか酔っ払いみたいだ。お酒が自由な国になると酔っ払いがいるんだと改めて思い出した。

しかしあまり絡んでくる様子もなく、道でで寝ている私たちを哀れんだのかお金を差し出してくる、先ほどとは全く逆のパターンだ。断り続けているとそのうち去って行ってしまった。

イランでは公園で簡単に寝られていたがアゼルバイジャンでは野宿はなかなか難しそうだ。

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