春の訪れ

昨日のずっと降り続けてた雨は嘘の様に止み、空は晴れ渡っていた。

丘の上のジュンさん家の玄関からアドリア海が遠くに見える、昨日はすぐ下の町すら見えなかったのに。自転車に荷物を積み、それが終わるとジュンさんと一緒に写真を撮った。

そして坂を下り切ったところで

「またどこかで!カムサハムニダ」

といって別れた。ジュンさんは右に私は左に坂を下って行く、登るのは大変な坂だったけど、下りは簡単だ。

レゼの町へ、ゆっくり歩いているとカフェでくつろいでいる人から話しかけられた、どうやらテレビを見たらしい。そしてカフェに誘われてコーヒーを飲むかといわれたけどアルバニアのコーヒーは強いので水をもらった。

街中でビュレック2枚60レキ(60円)を買い、ベンチで食べる。天気がよくベンチが心地よい。なんだが話しかけてくるおじさんが家に泊まれ見たいなことを言っているが今日は進みたいので、あいまいに返事をする。

それから町の適当な場所に立ち、手品を始めた、すぐに人が集まりだし人だかりになった。しかし近くにうるさい若者がいて、タネが分かった、「これこれこうだ!」と皆に向かって言うのでやめる。マナー悪し。

もうここはいいやと思い移動しようとしたところ、サングラスをかけてスーツを着込んだ恰幅のよい男が

「やってみろ」

と言う。パッと見た目はギャングだ、イタリアが近いからマフィアか。まぁいっちょやってみるかと再び手品を始める。ギャング男にはやたらに受けて、内ポケットの財布から

「ほらよ」

と500レキ札(500円)を出して帽子に入れてくれた。「ぐおっっ~500札!」さすが親分と喜んでしまった。怖い人は気前がよかったりするのだ。

ここで500レキをもらったのでホクホクだ。これで数日の食費には困らない。町を出るまで一人の少年が一緒に付いてきた。途中まで一緒に歩き、そこから私は自転車に乗る。今日の日差しは暖かい、春が来ているのを感じさせる。

街を抜けると青々とした緑が目に入る、時時々道脇に花が咲いているのも目に入る。これからどんどん暖かくなるだろう、野宿も楽になる。

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