消防署ドミトリー

昼過ぎにパン屋の前で自転車を止めていると、道を挟んだ反対側から声をかけられた。

「なんだろう」と道路を横切って行って見ると「新聞を見たんだ」と言われた。先日新聞に掲載されたのだけど、そのせいかモンテネグロの人は随分とフレンドリーに接してくる。ありがたい。

それから手品をしてくれリクエストがあったので手品を見せる、サングラスをかけた少し怖そうなお兄さんが「昼飯を食え」と近くの肉屋の裏で焼いていたハンバーガーを買ってきてくれた。加えてコーラーまでもらってしまった。本当にありがとう。

坂の途中にバザールがあり寄ってみる。ちょうど壊れた自転車のパーツがあったので買おうとしたら、止めておいた自転車が倒れてしまった。慌てて自転車に駆け寄る。バザールの店番の人も自転車が大きな音を立てて倒れたので、見守ってくれている。

「大丈夫です」と自転車を起こしてもまだ皆がこちらを見てるので手品を始めるとなんだか受けてしまった。拍手喝采。お陰で?自転車の部品の価格が半分にしてもらえた。

バザールの店番の女性がTシャツを2枚を差し出して「持っていけ」と言う、必要以上に荷物を増やすのは嫌だったので「結構です」と断るのだが、「どうしても持っいきなさい」と自転車に詰め込まれてしまった。

日暮れ直前、消防署の前を通ると「新聞を見た」という人に呼び止められた。今日は消防署内に泊めてくれると言う、なかなか新聞の効果は凄い。久しぶりにお湯でシャワーを浴びて、ドミトリーの様な部屋で日記をつけていると「下に来ないか?」と誘われて下階へ行く。

消防署の署員が、ワインをコーラーで割ったもの飲んでいる。私もそれを次々と飲ませてもらい、かなり酔っ払ってしまった。あまり会話は覚えていないが、おじさんは「チトーの時代が一番よかった」と繰り返していた。やはりユーゴスラビアは分裂前の方がよかったのだろうか。

しかしこの人たち勤務中じゃないのか、お酒を飲んで大丈夫なのだろうか。と心配しつついい気分でドミトリーへ戻る。今日はなんだかいい日だった。

NO IMAGE
最新情報をチェックしよう!

12ユーラシア最西端へ編の最新記事8件