昨日のおじさんに言われた通りに進んだら、簡単に川岸の国道108号線に出られた。
川沿いの道は比較的穏やかな斜面のことが多い。
この108号線もそうだとよいが。国道に入ってから最初のガソリンスタンドの側でコーヒーを飲んだ。近くにいたおじさんたちが話しかけてきたが、英語が全く通じず、ポルトガル語で掲載された新聞をみせた。
お金はどうしているのか?
と聞かれたので「路上で手品をしている」という話をして手品をいくつか見せる。
なんだがとても受けて、5ユーロ札を出してくれようとしたので断る。
スペイン語で「今は十分に持っていると伝えた」
「腹は減っていないか?」と聞かれたので「はい」と答えると、お肉を挟んだサンドイッチをくれた、ありがとう。
朝食を食べていなかったので遠慮なくいただいた。パンにチャーシュのようなお肉を挟んであっただけだがかなりおいしかった。
この辺りの人は人見知りしないのか、数日前の地域の人とは全く反応が違う。
日曜日だが、路上で野菜を時々売っていた、たまねぎを2個だけ買った50セント。おばさんがみかんをおまけしてくれた、オブリガード(ありがとう)。
元気が出たところで再び走りだす。
道は緩やかに上ったり下ったりで自転車を降りて押すこともそんなになかった。20km過ぎたら上りがありそれを下った所にカフェがあった。店の中に入りカフェを注文しようとお金を準備していたにもかかわらず、店の中にいた人が払ってくれていた。
そして英語がしゃべれる人だったのでしばし話をする。
「ポルトから?自転車?」
と聞かれたので
「そう」
「これからどこへ?」
「スペイン」
「すごい遠いよ」
と彼は言う。
「自転車で日本から来たので問題ないですよ」
「えっ??」
という話になった。
その後また「お金はどうしているのか?」と聞かれ、手品をして見せたら、また受けてまたビールと先ほどと同じハンバーガーをご馳走になってしまった。
彼はルシアさんと言って、ノルウェーやドバイ、そして今度はオランダのロッテルダムに仕事にいくらしい。お父さんは炭鉱で働いていて7人兄弟だそうだ、「多いですね!」と私が驚いたことを伝えると
「この辺りはすることがないからみんな兄弟が多のさ!」
と言っていた、知り合いにはなんと17人兄弟がいるらしい。日本では記録だ。
それからこの町の名前は英語にすると「バットリバー」だと教えてくれた、「なんで悪い川なの?」と尋ねると、「上の方に更に綺麗な川があるからさ」とのこと。
この川は決して汚い川ではない、むしろ濃い緑の色をした綺麗な川だ。
この川が汚い川だったら、インドのガンジス川は恐ろしい川になるだろうなと思うが、聖なる川とされている。国によって色々と考え方が違うものだ。
「もう一杯どうか?」
と言われたがさすがにそんなに飲むと自転車をこげなくなるのでお断りして出発する。
出発時に
「このコインを持って行きなさい」
と渡された。もうビールだけで十分だったので再三断るが、「君には必要だ」と手に掴まされてしまった。
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