自動車道の脇だったのでさすがに朝方は車の音がうるさい。

目立たない場所なのでせめて寝袋から出ても動けるくらい暖かくなるまでと思い寝転んでいる。
昨夜テントに入る前に雪が降り始めていたので、テントの外は銀色の世界かと思っていたが雪がふった形跡すらなかった。
雪は無かったが風はまだ強い。計算ではここから峠まで10kmくらいか。テントの中でスープパスタを作り、出発。
少し進んだところにマシオンの町がある。寒いのでカフェに寄る、田舎のカフェだが店員さんは驚きもせずに愛想がよくて「どこから?」なんて話になった。

イタリアはスペインと違い田舎のカフェの人でも驚き顔をせず迎えてくれるところだ。カフェのお兄さんの話ではこの町から峠まで3km、それからはずっと下り、海側の気温はここと比べて5度は高くなるとのことだ。ありがたい。
後3kmならそれほどでもない、1時間も歩けば峠を越えられるだろう。カフェを出て坂を上り始めた。それほど急斜でもないし、教えてくれた通りちょうど3kmで「Passo del Turchino 532m」という看板があった。

そこからは一気に下り坂になった。上り坂は3kmだったが、下りは12kmは続く、標高が下がると気温は上がる、顔に当たる風の冷たさが和らいだ行く。
坂の途中に「ジェノバ」という標識が現れて、

坂を下りきるとキラキラと光る水面が見えてきた、地中海だ。

スペインのバルセロナ以来、内陸に入り山岳部を走ってきたので久しぶりに果ての見えない水面に見とれてしまう。
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