路上のリズム

 道に立っていると路上には潮の満ち干きじゃないけど、人の流れに一定のリズムがあるのを感じる。

 よく分かるのが出勤や帰宅の流れ、一定の時刻になると、足早な個人が増える、これらの人は出勤、そして夕方同じ様な反対向きの流れがある、これが帰宅だろう。だがそれ以外に路上には様々な流れが起きる、路上に立ち、芸をしているとそんなものが見えたりする。

 国や地域、文化圏、気候、季節、天候になど色々な要素に流れは左右されると思う。一人ひとりは流れに合わせて行動しているわけではないのだけど、同じような行動をする人が多いから流れが出来る。

 今いるイタリアも特徴的なリズムを持っていて面白い。スペインのシエスタと一緒で昼寝があるので、その時間は人が出歩かないのが特徴だ。また日の長い夏、短い冬で大きく異なり、都市によっても若干異なる。観光地になるとイタリア人のリズムに観光客のリズムが加わる。

 最近は気温の低い午前中は皆地元の人も、観光客も目的があるので動きが早い、それが昼近くになると、目的を果たした人がブラブラと歩き始める。気温も上昇しこの人達は芸に足を止めやすい。

 正午を過ぎると観光客は減り、イタリア人が多くなる、イタリア人の食事の時間が遅いせいだ。午後1時前後にイタリア人が減り始めると今度は食事を終えた観光客が歩き始めると言った具合だ。イタリア人は食事をゆっくり取りシエスタもあるせいか3時近くまで激減する。

 文化や習慣でなかなか普遍的なことは見つけにくいが「腹が減っている時間」と「寒い時」は人は足を止めにくく、「腹が満たされた」「暖かい」という時間人は足を止めやすいというのはどこでも共通だ。

【写真】午前中は移動する人が多い。
【写真】午前中は移動する人が多い。

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