リドル

「リドル」とタイトルをつけてしまったが、日記を書いている私以外には「なんのこっちゃ」と思われるだろう。

 「リドル」でピンと来た人はかなりのヨーロッパ通ではないでしょうか。などともったいぶっているのですが、ただのスーパーの名前です「リドル」。

 リドルはディスカウントスーパーに分類され、高級志向というよりは低価格、庶民の味方と言ったスーパーになる。

 他にも数多くこの種のスーパがあるのだが、とりわけリドルがお気に入り。

 理由は単純で価格と品質のよさ、つまり低価格、高品質であることに尽きる。自転車で走っていてもリドルの看板を見つけると「おおっ、この街にはリドルがあるのか」と喜び叫ぶほど。リドルはドイツが本社でヨーロッパ20カ国に展開しているのだとか。

思わず見つけると叫ぶリドルのマーク

【写真】安い庶民の味方スーパーリドル。
【写真】安い庶民の味方スーパーリドル。

 他のスーパーに比べてなぜ高品質を保ちながら低価格を実現しているのかを自分なりに分析してみる。

 まず置かれてる商品が全て自社ブランドに近い。近いというのは時々それ以外のものもみかけるが、恐らく90%以上はリドルでしか取り扱っていない商品ばかり。

 商品の数は少ないがいいものを厳選して置いて、それだけを売っている印象だ。同じ種類のものを沢山並べるのではなく「少数精鋭」それで勝負、ということなのだろう。

 なんか下町の頑固なラーメン屋を彷彿させる。生産者から独自のルートを確立して自社で包装、出荷、流通させているようだ。

 一度リドルのテレビコマーシャルをどこかの国で見たことがあるけれど、ビジネススーツを着たこだわりのありそうな中年男性が農家を尋ね周り、「これはだめだ、これはよい」というもの。

 言葉が分からなくて品質にこだわっていますというのが伝わってくるコマーシャルだった。確かにこだわりがあるようで、何度も言うようだがリドルの商品は価格の割には品質がよい。

 また陳列方法も少し特殊で商品が運ばれたダンボールをただ開いた状態で陳列されている。

 一見手抜きに見えるこの方法も実は大きなコスト節約になっているのではないか。他のスーパーは多くの商品を綺麗に陳列している、買う方に取って見栄えはよいが、陳列する方にすれば手間なのは間違いない。

 それに比べてリドル方式では店員が商品を並べる手間がない、それだけ人員と時間を削減できる。

 立地、街の中心にあることは少なく、外れた郊外にあることが多い。条件で言えばそれほど便利なところにはない、しかし街中の高価な土地に建てるより郊外の格安地に立てた方が費用が少なくて住む。それでもなお客を集客する力があるのだらか凄い。

 リドルはスーパーマーケットであり、メインは食料品なのだが、それ以外にも日用品や生活必需品は置いてある。また大工道具、キャンプ用品、自転車グッズなどなどを2週変わりくらいで特別棚を設置して並べている。

 これがまたにくい。ドイツ製でしっかりとした工具などを並べられると、全く必要性が無いのに、「うむ、これはいいものだ」とカートに入れてしまう。

 と言うわけで結局安いのだが必要ないものまで多めに買ってしまい散財するというリドル戦略にはまりまくるのだ。 ヨーロッパを訪れる際には是非リドルへ。

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