2015年が終わり、無事に2016年を迎かえました。
2002年3月に日本の下関をフェリーで韓国に向かったので、今年で海外に出てからほぼ丸14年が経過したことになります。(2002年の3月なので正確には13年10ヶ月とかですが)
14年だからと言って本人は全く感慨深くもないのですが、少々何か変化があったかを考えてみました。
外的な何が変化したか?
この14年の旅行の間にどんな変化があったかといわれると間違いなくインターネットの変化が一番大きいのではないでしょうか。
2002年から全くの無帰国なので14年間日本の地を踏んでいません。かなりの浦島太郎状態かと思われそうですが、インターネットの発達、普及と共に国外でもほぼ時差なくニュースを知ることができます。
一番、情報に疎かったのは恐らく2002年の出発直後から2004年くらいまでの間ではないでしょうか。
日本はインターネットが普及し始めておりネットに辿り着くのに苦労した覚えはありませんが、海外にでると、インターネットは「ネット屋」と呼ばれるインターネットを専門にさせる店に行かないとできなかったのです。
ネットから遠ざかった時期は日本人旅行者に会ってニュースを聞き「ふむ、ふむ、日本ではそんなことがあったんですね」と感激したりしたのを覚えています。
スマートフォンはもちろんなく、WIFIという言葉もありませんでした。しかもやっと辿り着いたネット屋でも日本語がインストールされていないと日本語が全く表示されないという。「なんだよ!」と文字化けした画面に向かって叫んだものです。
日本に電話する場合、国際電話のコレクトコール(相手が通話料金を払う)を利用して時々電話するのですが、「請求電話代がずいぶんと高い!」と怒られたりしました。
ところが今はスカイプでもラインでもなんでもインターネットを介せば無料で何時間でも通話できますし、なんならビデオ通話もできてしまいます。
昔話はさておいて、何が言いたかったかというとインターネットにおける進化が衝撃を受けるほど大きいです。
またここ数年のスマートフォン+インターネットがさらに劇的に旅行スタイルを変えたといってもよいでしょう。
「深夜特急」で有名な沢木氏が旅行をした1970年代に比べると現在は驚くほど手軽に簡単に世界旅行ができるようになっています。
今後さらにこの傾向が進むのではないでしょうか。
内的にはどんな変化があるか?
14年でインターネットが変えた旅行スタイルは目を見張るものがあります、そでは自分自身に変化はあったのか。
14年という時間を費やして自分自身はどうだったのか?と問われると即座に「ここがこうなった」というのは浮かびません。先のインターネットはすぐに浮かびましたが。
少し考えてから、思い浮かんだのは人が生活する社会であれば何とか生きていけるという妙な自信がついたくらいなものではないでしょうか。
「人が生きている社会」というのがまずミソです。つまり無人地帯や無人島では一人で生きぬいていくのではなく、人が生活している社会であれば何とかということです。
これが芸があるからとかそんなものではないのです。芸ももちろん助けてくれるのですが、それ以上に人間というものに慣れたのが大きいのかもしれません。
ありきたりの台詞ですが「まぁ人間どこでもそう変わんないなぁ」が心の中に確立されたということでしょうか。
これからどうするのか?
14年も旅行を続けてこれからどうするのか?
と自分に問うたところ
率直に「まだまだ続けたい」という答えでした。
つまり、これだけの時間を費やしても、まだまだ「行けるし行きたい」と思うのです。
何かこれが費やした14年を表しているような気がします。
もし、現在「もう十分」や「もう飽きた」という感想であればきっと旅行の止め時なのかもしれません。
世界の旅行者には
14年も旅行してまだ足りない?と驚かれる方もいるでしょうが、世界にはさらに長期、多国、秘境を旅行されている人々がいます。
つい先月出会ったドイツの旅行者は26年間かけて200カ国以上を回ったという方でした。また16年以上バイクで旅行という人や自ら操縦した飛行機で世界一周、トラクターで南極点に到達した女性にも会う機会がありました。
そういった旅行者達の話を聞くと、まだまだ世界は広く、行ってみたい場所が山ほどあります。きっとこの好奇心を満たそうとすればさらに多くの時間がかかる気がします。
最後に
最後になりますが、出発時に現金160円(クレジットカードの類は一切なし)しか持っていなかった私が今の今まで旅行を続けられているのは、数えきれないほど多くの人の助けがあったからにほかなりません。本当にありがとうございました。
言葉で「ありがとう」と伝えるのは意外に簡単です。それ以上に私が受けた好意や協力を誰かに回せていけたらよいなと考えています。
2016年また新たな年が始まりましたが、本年もよろしくお願いいたします。