ドバイ トラベラーズフェスティバル 最終回

 怪しいメールから始まったドバイトラベラーズフェスティバル、いざ開催されると、アラブ首長国連邦の王子がやってきたり、メディアが報道に来たりと、想像以上にシッカリしたイベントだった。

【写真】意外とシッカリしたイベントだったドバイトラベラーズフェスティバル。
【写真】意外とシッカリしたイベントだったドバイトラベラーズフェスティバル。

参加者は全員・・・

 どんな選考基準から分からないけども、ドバイトラベラーズフェスティバルに招待された。

 いざ、参加してみると招待された人には一つの共通点があった。

 それは、みな変人・・

 そうではなく、みな自分の意志で舵を取れる乗り物で世界を回っているということ。

 それは車にしてもバイクにしても、ラクダや歩きにしても、世界を回っている瞬間、自分でそのたずなを握っている。

 もう少し分かりやすくいうと、誰かが操縦する飛行機、列車、バスに乗っていないということ。

 つまり、針路、道選択の主導権は常に自分にある。

 これが他の旅行者と今回の参加者との決定的な違いだったのじゃないか。

 通常私達が考える旅行は「どこそこに行く方法があるから行く」「イタリアに行く飛行機があるから行く」である。

 しかし違ったのはここ。

 参加者はそういった他の人が舵を握るものに任せないということ。

 例えば、東京から大阪までというと、電車に乗りたくなる。これは距離が遠くなればなるほど、時間がかかればかかるほど他の人が舵をとる乗り物に乗りたくなる。

 しかしあえてそれをしない人達。

 自分の意志で動かせる乗り物にのり、世界を巡る。北に向かいたければ北に、行きたい国があったらそちらに向かう。他の人が運転するものに身を委ねることなく、乗り物に依存することなく。これほど自由度の高い旅行はない。

 何が彼らをそうさせるのか。

 なぜわざわざ面倒な手段で行くのか。

 色々な理由があるかもしれないが、既存の方法で進むより、未知の方法で進というのはチャレンジスピリット「できるのかどうだかやってみよう」という挑戦するか。

 そしてもう一つは「どうなっているのだろう」という強烈な好奇心!などど・・・とカッコよくまとめようとしたが・・・

 いやただ単に変わり者というだけかも。

【写真】ひとくせあるドバイトラベラーズフェスティバルの参加者達。
【写真】ひとくせあるドバイトラベラーズフェスティバルの参加者達。

異文化に触れている時間

異文化に触れている時間というのは自分が自分の文化圏から出て他の文化に接すること。

 簡単に言うと食べるのに箸を使っている人が、ナイフやフォーク、手で食べる習慣のところに行くようなことである。

 箸で食べている人が、ナイフフォーク圏に行くと、何か食べにくい、手で食べるところに行くとなんだか行儀が悪く感じたりする。
 
 様々な文化圏を旅行するというのはこういうことなのではないだろうか。常に変化する環境、言葉に身を置く。

 これは実は相当なストレスになったりする。

 人は自分の慣れた環境がもちろん居心地がよい。言葉が通じる人に囲まれていれば会話へのストレスがない。ところが異文化圏、言葉の通じない場所ではコニュニケーション一つをとるのも大変。

 そういった環境に長い間置かれた人はえてして気が長く、柔軟であると感じた。環境の変化、言葉の不便さにイチイチ腹を立てていたら旅行はままならないだろうから。

 とか書いたけど、細かいことを気にしない大雑把な性格なだけか・・

参加してよかった

 ドバイトラベラーズフェスティバルに参加して何がよかったか?

と問われると、やはり普段ではなかなかめぐり合えない旅行者達に会えたことである。

 トラクターで南極に行ったり、小さい飛行機で世界一周したり、26年も旅行している人にはそうそう出会う機会はない。

 そういった興味深い人達と知り合い、語らえられただけでも参加してよかった。(私的には5つ星ホテルに滞在できただけでも、大満足であるが)

【写真】参加者が面白かった。
【写真】参加者が面白かった。

イベント終了後各地に散っていく参加者達

 参加者はアメリカ、南アメリカ、アフリカ、アジア、ヨーロッパと世界の各地から参加していた、ある人はまだ旅行途中であり、イベントが終わり次第再び旅路に戻る。

 ドバイから飛び立つ飛行機の時間もバラバラで深夜、早朝、日中と一人、また一人と参加者が発っていった。

 私は午前中の便だったので空港までスペインの自転車旅行者のハビエルと一緒に向かう。ハビエルはこの後アフリカのナミビアに置いてきた自転車のことろまで戻り、再び走りだすそうだ。既に9年走ってるのに後4~5年は自転車で世界を走り回るそうだ。

 ハビエルに「Somewhere in the wordl!また世界のどこかで!」と硬い握手をして見送られながら搭乗ゲートに向かった。

搭乗口を進みながら、今回の参加者はほど「また世界のどこかで!」の言葉がやたらにピッタリくる人達はいないだろうなと少しおかしくなった。 

【写真】さよならドバイ!
【写真】さよならドバイ!

 これにてドバイトラベラーズフェスティバルの話はおしまいです。
 

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