ブログの読者の皆様、大変にご無沙汰しております。前回の日記が自転車走行終了、太平洋を目指します!だったので「今頃は太平洋の真ん中か」と思われている方もいるかと思いますが、その後色々とあり、本年度2026年の出航は延期となりました。今回の日記はそのあたりについてです。
色々と遅延
前回の日記では自転車での最終目的地であるサンフランシスコに到着したというところでしたが、これが2026年5月8日のことです。この時点で船体はアメリカに送る準備を済ませていて、あとは到着を待つのみだったのですが、ここから色々と遅延がありました。
まず第一に貨物船が予定よりも出航後1週間以上、想定していた時期よりも実にひと月近くの遅れが判明いたしました。しかし太平洋横断の時期にはまだ間に合いますし、貨物船に乗った船を急ぎ便に切り替えることもできません。もう毎日貨物船のトラッキングの更新を見てモヤモヤとするだけでした。
手漕ぎの船の大きさは6mです、以前大西洋を横断した時にはスコットランドから船体を運んだのですが、その時はすべて陸路にてポルトガルの出航予定の港まで運搬できたので、今回のように貨物船に乗って待つというのは未体験でした。とにかく貨物船に荷が乗ってしまうと、コンテナに収納され貨物船が到着するまでの期間はこちらは手の出しようがないのです。というわけでもはや運送会社に任せ、本人はひたすら待つだけでした。

さらに遅延
待ちに待った貨物船がアメリカに入国「よし」と思ったのですが、貨物船の厄介なところは荷を下ろすところで数日、またアメリカの税関を通過しなければなりません。この税関の通過が想定よりもまた10日ほど余計にかかりました。この間も貨物船同様、本人はなすすべがないのでひたすらに連絡が来るのを待ちます。
船がやっと届いたと思ったら今度は税関待ちです。色々と遅れますが自らは何もできないのが歯がゆいところです。
船体を出航予定の港へ
船体が届いたのがアメリカのオークランドというサンフランシスコから見て東にある港だったのですが、そこから出航を予定していたモントレーまで船体を運びます。本来ならば業者に連絡して運搬してもらうところなのですが、ご縁があって船体を牽引してくれるという方がおり、ここはスムーズに事が運びとても有難かったです。

出航予定の港は3つの候補があったのですが、最初に訪問したモントレーに最終的に決定しました。他の港もよかったのですが、それぞれ良い点、悪い点などもあり総合でモントレー港を出港地として選びました。
船を港まで牽引していただいたら、次は船を海に浮かべます。このモントレー港には船を海に浮かべるための設備も揃っていて港内ですが、太平洋の海に浮かべることができました。
久しぶりに船を漕いだのですが、オールが長くて通路幅が狭いところでは船が思うように漕ぐことができず、指定された停泊場所までかなり苦労して漕ぎました。最終的には無事に船を停泊。

最終的には
港に停泊した船に既に準備をしていた装備や食料を順次積み込み。それから機材のチェック、大西洋横断では苦労したバッテリーまわり、また水回りを今回はチェックをシッカリと。
それから船を漕ぐのに慣れるために毎日湾内ですが、船を漕ぎ、操作する方法に慣らすようにしました。
しかし最終的に出航できるかどうかを決めるのは「天候」です。貨物船や税関は人が関与している割合が大きいのですが、この「天候」に関しては人の力はほぼ関与できないといっても過言ではありません。
そして2026年は6月頃から太平洋赤道付近の気温が通年より上昇する「エル・ニーニョ」の強化版「スーパー・エル・ニーニョ」といわれていました。海面の温度が上昇すると何が起こるの?といわれると、どういった理由など細かいことはわからないのですが、分かることはメキシコ沖でのハリケーンが多発するということ。これは6月の時点のニュースで言われていて、通常の年の2.5倍のハリケーンが発生するといわれていました。
港に着く前から天候予報は毎日チェックしていましたが、ハリケーンの発生が継続的に起こっています。ハリケーンが北上してきて、ハワイ近郊で消えるとまた別のハリケーンがメキシコ沖で発生するの繰り返し。ハリケーンが一つであれば何とか耐えられるかなと考えていましたが、天気図のように連続でハリケーンの北上があるといつかハリケーンど真ん中に当たるということもあり得ます。
今回利用する船体はもちろん丈夫で嵐にも耐えられるように設計されているのですが、さすがに何度もハリケーンに遭遇するようには設計されていません。手漕ぎの場合、とにかくハリケーンに出会わないようにするというのが鉄則です。
港で待機の結果
港で準備を進めつつ、天気図を見ていていつになってもハリケーンが収まらない、一時期はメキシコ沖からハワイにかけて3つのハリケーンが発生するという状況もありました。こういった状況、また太平洋手漕ぎの経験がある経験者に相談したところ、「正しい判断を」といわれました。

25年ぶりに日本の地を踏みたいのももちろん、両親に元気な顔を見せたい気持ちもありましたが、ハリケーンに巻き込まれてしまったら、自分はもちろん、多くの方に迷惑がかかる可能性があります。数日悩んだのですが、無理に危険に飛び込まず、次のシーズンを待つという決断に至りました。
というわけで2026年度の太平洋手漕ぎ横断は延期。次のシーズンまではおよそ9ヵ月待たなければなりません。無帰国でここまで来たのでこのまま無帰国を維持して日本に戻りたいと思いました。アメリカの滞在日数には制限がありますので、とりあえずアメリカを出て他の国で次の機会を待つとします。
今回もオチもありませんが、以上です。
<関連リンク>
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