インターネットの普及により、地域に縛られることなく、情報を収集でき、また発信することが出来るようになった。
そしてその技術は旅行者に大きな変化をもたらした。
30年前ならば、旅行中に日本のニュースや出来事を知る術は限られていた。大使館宛の手紙、高い料金を払っての国際電話しかなかった。
しかし今日、インターネットの出現により、ネット環境さえあれば世界のどこにいても一瞬で日本のニュースが読め、友人の行動が分かる。
これらの情報技術は旅人の郷愁の念を緩和するだけでなく、旅行の方法までも大きく変えた。
前置きが長くなったが、これらの進歩した道具を用いてその土地の言葉を簡単に学習が出来る。
イチイチテキストはいらない。先生は地元の人だ。
【方法】
1.自分の話せる言語が少しでも通じる人を探す。
2.自分が知りたい、その言葉を現地語で何と言うかを聞く。
3.その発言をスマートフォンで録音する。
4.それを繰り返し聞く。
以上である。
なんと簡単なことかと驚かれるかもしれないが、語学の基本は繰り返し。そしてなんと言っても実践的なのは文法よりも聞いて、話すこと。
【実践編】
1.まず自分の話せる言語の人を探す。
英語は比較的普及しているのでここでは英語を話せる人を探す。カーチサーフィンなどのインターネットを使って現地の人と出会うのもよいだろう。
2.出会った人にスマートフォンで言葉を録音したいと伝える。
それから自分の言った言葉に続いて現地の言葉を言ってもらうようにお願いする。
例 ここではクロアチア語の「こんにちは」を教えてもらう。
3.録音開始。
録音の最初「 Hello is 」と自分で付け加えた方が後々整理しやすい。現地語だけを吹き込んでもらうと、どの言葉がどの意味が分からなくなる。
例 自分で「Thank you is」と発声してから、相手にマイクを向ける。相手が「Dobar dan」と発声したら録音を切る。
4.録音したものファイルに日本語でタイトルをつける。
例 ファイルの名前を「こんにちは」にする。
こうしておけば必要な時にすぐに引き出せ、聞き流す時にも分かりやすい。
人に現地の言葉を尋ねるのは、その本人が必要としている言葉なので何よりも身につく。不必要な言葉を学んでもあまり覚えないものである。
しかし実際によく使う、これが話せたら便利だと思う言葉はすぐに覚えようとするもの。
それに写真と違って言葉を録音するのは現地の人は抵抗をしめさない。自分の場合で考えればよい。
日本で外国人に話しかけられて、ここに「ありがとう」と言ってほしいと言われたら大抵の人は喜んで「ありがとう」と言う。
これは一眼レフカメラを構えて「笑顔をしてくれ」と言われるよりずっと敷居が低い。
自分はこれが必要だということばを厳選して録音していく。時間が有るとき、移動中、必要になったら、すぐにそれを再生すればよいのだ。とにかく繰り返すとそのフレーズが頭の中に残る。
片言でも現地の言葉を話そうとする姿勢が大事。こうして必要な言葉をどんどん学んでいけば、地元の人との会話が弾むようになるだろう。