図解+写真でみるエベレスト南東稜登山の最終回はキャンプ4から山頂までの様子を図を交えて解説。
山頂アタックは標高7900mのサウスコル、キャンプ4から出発して同日にキャンプ4に戻るというもの。
エベレストの山頂は標高8848m。登山隊は一日でその高低差1000mを往復することになる。

公募隊のアタックは深夜前後にキャンプ4を出る。なぜ見通しの悪い深夜に発つかというと、山頂に立ち、日中にテントに戻ってくるため。
山頂アタックは往復なので、10時間以上の以上行動する。出発が早ければそれだけ早く、日が明るいうちにテントに戻ってこられる。
またエベレストの天候は午後から崩れやすいことも考えられているのだろう。

深夜に出発、午前中に山頂に立ち、日の明るいうちに下山する。これが公募隊のアタック計画になる。
深夜に登山の準備をして、背中に酸素を背負い、ヘッドランプに照らされる僅かな範囲を見ながら、固定されたロープに従って進んでいく。

キャンプ4を出発した登山者はまずサウスコルから正面の雪斜面を登る。これを上り終えたところにバルコニーと呼ばれるちょっとした雪棚がある。標高8400m。
バルコニーを越えたころから辺りが明るくなり始める。


標高8750mに南峰と呼ばれる開けた場所がある。
そこから更に進むと岩場が見えてくる、これがかの有名な「ヒラリーステップ」。標高8760m。
ヒラリーステップはエベレスト初登頂のエドモンドヒラリー卿が最初に切り開いたためにこの名がついている。およそ高さ12mある。

もちろんここにもロープが張られているのだが、幅が狭く追い越しや、すれ違いが難しいため登山者が多いと渋滞が起こるポイントだ。
近年の登山者の増加でエベレスト登山の急所となっている一つである。
ヒラリーステップを抜ければ山頂はもうすぐそこになる。
穏やかな稜線を歩いていくと、無数の旗の塊が雪面に刺さっているのが見える。
それがエベレスト山頂のしるしである、標高8848m。

高度順応に問題が無く、天候に恵まれ、スムーズに進めばベースキャンプから4~5日で到達できる。
<関連リンク>
(外部)ウィキペディア エベレスト(英語)
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