2015年4月25日マグニチュード7.8の巨大な地震がネパールを襲った。
この地震を受けて世界最高峰エベレストでも巨大な雪崩が発生。登山シーズン真っ最中であったため18人の死亡が確認された。
エベレスト登山の基地となるベースキャンプも雪崩が押し寄せ、多くのテントが吹き飛ばされる事態。
そしてベースキャンプからすぐ上部、キャンプ1との間アイスフォールのルートもすべて破壊されてしまった。
2015年のエベレスト登山は中止か、続行となるのか。
中止説
4月29日19時に産経ニュースでは
「エベレスト登山、絶望的 2年連続中断…生活に影響も」
のタイトルで配信されて
25日の大地震によってベースキャンプ付近で雪崩が発生。下山ルートが破壊され、余震でも雪崩が数回発生したと伝えられており、さらに登山ルートが寸断されたとみられる。
といった内容が掲載されている。通常エベレストの登山は4月中旬から下旬にかけて高度順応を行い、5月上旬から中旬にかけての天候のよい期間を狙って登頂を目指す。
しかし今回起こった雪崩によりルートが破壊され、高度順応が十分に行えていない可能性もある。
仮に破壊されたルートを再構築したとして5月上旬から再スタートをきり、5月中旬の登頂時期に間に合うのだろうか。
このように考えるとどうしても時間が足りず今年の登山は難しい状態といえる。
登山続行説
一方、登山続行を示唆する記事も見かける。
4月29日ネパールのSetopatiニュース記事によると
「Mountaineers to continue with Everest expedition(エベレスト登山は続行)」
のタイトル。
内容は
“A team has already reached the site to open up the obstruction at the ice-fall and the expedition will likely resume in about a week,” (登山チームは既にアイスフォールの障害を取り除き登山は一週間で再開されるだろう)
との記述がある。
510人の登山者が42の登山隊に所属し、それを補佐するシェルパを含むと合計800人が登山の再開を待ち、登頂期間は5月の最終週を狙っているとこのこと。
つまり通常の登頂時期である5月上旬をから中旬をずらし、5月の下旬にすることで登頂を計画しているということになる。
これから1週間以内にルートを再整備、それから高度順応を含めて山頂を目指す予定らしい。
まとめ
2015年のエベレスト登山の中止、続行は4月29日の時点では明確ではない。
著者の考えとしては「大きな地震の直後でまだ何が起こるか分からない、本年度の登山は難しいであろう」というもの。
しかし参加登山者は、長期間、高額な費用をかけて登山にきているのでなかなか引けない理由もある。
今期の登山には余震の頻度、またルートの状態など簡単に先見できない要因が多い。熟練の登山ガイドやシェルパが話し合い今後の予定を決定するであろう。
追記
4月30日(木)2時38分時事通信によると
「800人が登山続行へ=83歳男性も記録更新に意欲―エベレスト」
のニュースが配信された。
2015年度のエベレスト登山は続行に決定したようだ。
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