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【野宿関連】野宿の真髄。野宿とは。

「野宿」という言葉を聞いたことのない人はいないだろう。

日本人ならば誰でも知っている「野宿」いや日本人に限らず恐らく世界中の人が知っているであろう「野宿」という行為。しかしそれがどういったことを意味しているのか真剣に考える人は少ない。

というわけで今回は「野宿」って一体ナンなんですか?というところからはじめたいと思う。

ちなみに著者は2002年に日本を出国し2015年のまで無帰国で自転車旅行を続けていた。2020年現在も続行中であるが、自転車で野宿は少なくなった。

この間全日程とは言わないが、かなり多くの野宿を敢行。氷点下から標高8000m、砂漠、水上と様々な場所で野宿を試みている。

【写真】標高7000mを超える場所での野宿は命の危険性が高い。

野宿とはどういうことか?

野宿とは読んで字の如し、野で一晩を明かすことである。しかしここで忘れてはならないのは「寝る」という行為を行わなければならないということである。

仮に野で寝ずに夜を明かした場合はそれは野宿とは少し違ったものになる。例えば

夜の公園で友人と飲み明かした、

浜辺でキャンプファイヤーをしていて夜が明けた

というのでは野宿にならないだろう。

しかし

夜の公園のベンチで寝た

浜辺でゴロリと一夜を明かした

となるとなんとも野宿なイメージになる。

つまり野、屋外でただ夜を明かすだけではなく、そこに「寝る」という行動が含まれてこそ「野宿」といえる。

ちなみに日中に数時間寝転んでもそれは野宿とは言われない。野で夜を向かえ寝てこそ野宿なのである。

【写真】野で一晩寝てこそ野宿といえる。

野で寝るとはどういうことか?

生きているすべての人が行う「睡眠」。

これを屋外で行うのが野宿である。それはすなわちどういうことなのか。

通常社会に暮らす人々は「家」や「部屋」呼ばれる、家族の領域、自分の領域を所有し、そこに「寝床」と呼ばれる常日頃寝る場所を確保している。

この場所は壁に囲まれており、入り口には鍵がかかるので他人や不審者は近づきにくい。

またシッカリとした構造になっているので気温や風、雨、雪などに眠りを妨げられることも少なくなる。

つまり安心して眠れるのである。

しかし野宿となるとそうはいかない。

「野宿」の「野」は屋外を表しており、それは家や部屋に守られていないことを意味している。

すなわち、他人はもちろん寒暖、あらゆる自然現象の中にすべてを晒しながら眠るのである。

人間は何千年も前から居住作り、安心して眠れる空間を求めてきた。それを覆す行為が野宿となる

寝ている無防備な状態を晒すというのは極めて危険な行為なのである。

【写真】野宿は先祖返りの技。




野宿は何を呼び覚ますか?

寝ている無防備な状態を野に晒す野宿。

これを行い何になるのか。

野生を忘れてしまった現代人に野宿は非日常的な行為にみえるかもしれない。

とても自分では無理だと思う人も沢山いるだろう。

しかし野生動物たちは日常を野宿で過ごしている。

「人間は動物とは違う」と言っても人間は動物でもある

そして忘れてはならないのは、私達の祖先である原始人達も野宿を行って生き抜いていたこと。

居住、家というものが存在する以前の祖先たちは野宿を行っていたことを。

つまり野宿を行うということは原点回帰の体験をするということなのだ。

これにより古代人間の感じていた野生が目覚める。

【写真】野宿を行うことは原始に戻る行為。

野宿は危険か?

野宿と安全性は切っても切れない関係にある。

「野宿をする」と宣言すると周りのリアクションは「大丈夫?」である。

それは上記でとくとくと説明したが

寝ている無防備な状態を野に晒す

からである。人間は安全、安心に寝たいがために家を作り寝床を確保した。野宿はその進歩の逆を行うわけであるから必然的に安全から遠ざかる、すなわち危険とされる。

しかしよく考えてみて欲しい。

以前我々の祖先はすべからく外で寝ていたのだ。それが原点であり自然界の生きるものの定めである。

すなわち野宿は元に戻る行為。完全に守られた無菌室から自然界への脱出となる。

それは危険な行為ではなく、自然界ではごく普通のことなのである。

【写真】野宿は危険か?

必要な感覚

室内の守られた環境に比べて屋外で眠るには、感覚を鋭くしなければならない。

特に、触覚、聴覚は寝ていても違和感を察知したら反応したい。

味覚や嗅覚はそれほど重要でなく、視覚は目を閉じている状態なので役にたたない。

触覚は皮膚の感覚、自分の全身に異常はないか。

野外には危険な昆虫も多い、自分の全身に神経を集中することで噛まれている箇所を早期に発見できる。

また睡眠中の雨や雪が触れるのがまず顔。

顔の表面に冷たいものが当たったら雨を認識できる。これは屋内で寝ていればまず必要のない感覚である。

外部の温度を感じるも触覚の役目。

聴覚は目を閉じた状態ではとても活躍する。

人間や小動物が近づいてきた時にまず察知するのが聴覚。

聴覚に集中することにより、自身の周りので動くものが察知できる。

自然の中では聴覚は危険察知のレーダになる。

【写真】時に野宿とは自然に溶け込む

つまり野宿とは

常日頃、人間が誰しもが必要としている睡眠。安心した睡眠を得るために人間は家を作り、寝床を作った。

野宿は原点に戻る。

人間が野で暮らしていた時を思い出させる。星を眺め草木の香りに包まれながら野生の頃を思い出させる術。

時々は野宿を敢行し、忘れていた野生を取りそう。

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