エベレスト登山の2017年概要は英語のウィキペディア2017年エベレストを参考にしています。
毎年様々なドラマがあるエベレスト登山、2017には何が起こったのでしょうか。
概要
ネパール側からの登山者は記録的な数字になった、39の登山チームに365人の登山者が参加。
ネパール政府はこの年、エベレスト登山が始まって以来の多くの許可証を発行したと発表した。
2017年5月3日までに371の許可を発行。この登山者に伴うガイドを含めるとネパール側からだけで800人の登頂可能性があるとした。
2017年4月23日 ネパール側の南東陵ルートが登山が開始。
ベースキャンプには世界中から多くの登山者が集い、登山が行われる約2か月間インターナショナルな村となる。
4月初旬には27チームの250人の登山者がいたが、これが4月20日には289人の登山者、39チームとなった。
2015年はネパール震災のためにエベレスト登山が中止になったが、そのために許可証が2年延長が認められ、70人の登山者がこの延長システムで再び参加した。
中国政府はチベット側のエベレストベースキャンプにホテルやスキー場を建設する発表をした。
2016年にはエベレストベースキャンプに向かう舗装道路が完成。
世界で最も高い場所のパーティがイギリス人DJ-Paul Oakenfold により開催され100人が参加した。
地上で最も標高の高いレストランもベースキャンプでオープンした。
ネパール政府とエベレスト登山隊の協力により前年度からのゴミがベースキャンプからヘリコプターで降ろされる。
ヘリコプターは登山用具をベースキャンプに運び、戻る時にゴミを積んでいくというシステム。
シェルパ達は下山時にゴミを持ち帰ると料金が支払われるという。
フランスのエベレストグリーンチームは4月13から5月23日までベースキャンプからサウスコルまでのゴミを5トン集めた。うち3トンはリサイクルが可能であるいう。
2017年5月
2017年5月13日、このシーズンの初の登頂者16人がチベット側から山頂へ。
16人のうち6人がインド人、10人がシェルパであった。
5月15日の早朝 14人がネパール側から登頂した、グルカ登山隊the Gurkha Everest Expedition。
後日150人が山頂アタックを試みる予定であった。
5月25日までにネパール側から300人から400人が登頂し、およそ120人がチベット側から登頂した。
2015年の地震の影響で頂上直下の難所のヒラリーステップが変形していることが確認された。
南アフリカの登山者が許可証をなしにエベレスト登山を試みてつかまり、罰金プラス、今後10年間ネパールの登山禁止という処分をうけた。
→【エベレスト登山】2017年登山許可を取らずにエベレスト登山をして逮捕される。
記録
5月27日 カミ・リタ・シェルパが21回目のエベレスト登頂に成功。アパシェルパ、プルバ・タシシェルパに並ぶ記録となる。
5月22日 スペインのキリアン・ジョルネ Kilian Jornetがベースキャンプから26時間で無酸素、ロープを使ずに登頂した。
登頂し、再びベースキャンプまで戻るまで40時間。ベースキャンプから標高差は3800mの登攀となる。
通常チベット側からの登山は4日必要である。またJornetは1週間以内の5月28日にもう一度登頂した。
この登山はアドバンスベースキャンプからで17時間であった。
この登山は1996年にHans Kammerlander の記録である16時間45分、またChristian Stangl のアドバンスベースキャンプからの記録である16時間42分に次ぐものである。
エベレストの無酸素登頂は200人以下であり、通常は3日~4日かけて、大変な思いをして登るのであるがJornetは1週間に2回も登頂をして信じられない。Jornet Speed-Climbs Everest, Twice In One Week
Lhakpa Sherpa は女性として8回目の登頂を果たした。
5月21日 Anshu Jamsenpaは1週間以内に2回の登頂をした女性となった。インド女性として最多5回目の登頂。
Vilborg Arna Gissurardóttirは最初のアイスランド女性の登頂。
Ada Tsangは香港女性として初登頂。
5月22日 Yusrina Ya’akob マレイ・シンガポール女性として初。
オーストリアのAndy Holzerは2001年以来、世界で2番目の盲目の登頂となった。
Chris Bombardierは血友病での最初の登頂者となった。
死亡
21世紀に入ってエベレスト登山者、ベースキャンプサポートも加えて毎年死者平均7人となっている。
2013年から2017年までに46人が亡くなっている、大部分が雪崩であり、高山病など。
4月30日有名登山家のウィリー・ステックUeli Steckがエベレスト、ローツェの登山のためのウォーミングアップでヌプツェに単独登山中滑落。
ウィリー・ステックは近年におけるスピード登山で有名、マッターホルン北壁最速登頂や、61日間でアルプスのすべての4000m以上の山を登る記録などがある。
トレッキングでベースキャンプを訪れたトレッカーが高山病のために死亡。
85歳でエベレスト登頂を目指した、Min Bahadur Sherchanが死亡。氏は2013年76歳でエベレストに登頂しており、年配者を元気づけるための登山であった。
5月19~21日までに様々なケースで、インド、オーストラリア、アメリカ、スロバキアの人が亡くなる。
Goth Kubir Rai ネパールのポーターもベースキャンプで亡くなった。
・遺体回収について
2016年に亡くなったGoutam Ghosh とParesh Nathは悪天候のため回収できなかったが、2017年回収。
ウィリー・シュテックの遺体は滑落したヌプツェ付近で回収された。
Ravi Kumarの遺体はクレバスの中で回収が非常に困難であったが、何とかモンスーンシーズンの前に回収できた。
以上が2017年エベレスト登山についての概要です。
個人的に驚いたのは
・キリアン・ジョルネによる無酸素26時間登頂
・ウィリー・スュテックの滑落死
でした。
毎年様々なことが起こるエベレスト登山です。
今回は以上です。
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