12ユーラシア最西端へ編

台風な夜

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「ポツポツ」とテントに当たり音を立ていた雨が「バシッ、バシッ」という音に変った。

深夜に豪雨になり加えて風も強くなる

「台風の様だ」

と思っていたけどこりゃ本当に台風だ。とにかく容赦なくテントを叩きつける強い雨、テントを揺さぶる強い風、自転車旅行中では今までに経験したことのないような風だ。そのうちに止むかなと思っていたが、雨風の音は強くなる一方だ。雨がテントを叩く音がうるさくて眠ることもできない。

眠れないまま4時になった。風は弱まるどころか、益々強くなっているのじゃないか。テントのフライシートがインナーシートに張り付きだした。こうなると浸水しやすい。「おかしい!」と、激しい雨の中、外に飛び出した。

あっという間にビショ濡れになった、思った通りテントのペグが抜けていた。それを再び刺しなおす。更に余っていたペグで風上側のペグを打ち増しした。こんなことは未だかつてない経験だ、中に荷物がなければテントごと吹き飛ばされてしまうだろう。

激しい雨が降り続く中、ウトウトとしていたのか次に時計に目をやると7時、もうすぐ夜明けだ。雨と風は弱まる気配すらない、あまりの風でペグが再び抜けないかと心配だった。再びテントの頭側のフライシートがおかしくなっている、心配していた通りペグが抜けたらしい。

もう外には出たくないけど、そんなことも言っていられない、今度は雨合羽を着て外に出てまたペグを打ち直す。

ここが川原や、土砂崩れの危険のある所でなくてよかった。それだけはありがたい。ここはなだらかな斜面で道路より上場にあり、洪水や土砂崩れの心配はない。雨は昨日の10時くらいから降り始めたからもう10時間近く強い雨が続いている。今までにこんな雨はあっただろうか。

テントの中が気持ち明るくなって来た、夜が明けたのだ、8時。

雨と風は弱まらないが夜が明けるだけで気持ちが少し楽になる。暗闇で雨風に打たれるよりだいぶいい。もしこの状態が続けば今日は動けないだろう。風が次第に弱まり、激しい雨だけが降り続いていた、それだけでもだいぶましだ。またいつの間にかまたウトウトしていた。

12時。起きる、雨が少し弱くなった感じがした。時々テントに当たる雨の音が途切れる。びしょびしょに中まで濡れた靴をはいて外に出る。空の半分はどすぐろい、半分は青空が見える、鳥の鳴き声も聞こえて来た、雨が上がるのが近い証拠だ。

今の内にとご飯を炊く、その蓋の上で目玉焼きをする。しかしまた雨が降り始めた。なんとか出来た朝食をテントの中で食べた。もう1時過ぎ。

再び雨が途切れる、また降り出す前に急いでテントをたたみ始める。黒い雨雲がこちらに向かってきた、急いでテントをたたむが「ポツポツ」と大粒の雨が降り始めて、大雨になった。 テントが無い今、どうにか雨をやり過ごすしかない。急いで雨合羽を着たが間に合わずズボンはびしょぬれだ。

なすすべもなく雨に打たれ、雨が通り過ぎるのを待ち、自転車に荷物を積んで出発。もう3時だった。やれやれ今日はついてない。

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