バンダレアンザリ港に来てカスピ海の様子を見る。
港に着いた時、私達が目にしたのは港の中のカスピ海。波はなくとても静かな海面に見えていた。
しかし歩いて防波堤の横を抜けて湾外を見て唖然とした。
「なんだこれは!」白波が次々と都絶え間なく浜に打ち寄せている。
それも小さな波ではない、サーファーが喜びそうな大きな波がひっきりなしに絶え間なく打ち寄せては浜辺に白い泡を立てている。
この波はどこから来るのか?波は完全に海そのものだった。先ほどの穏やかな水面は防波堤、テトラポットに囲まれていていたせいなのだ。
白い波がひっきりなしに岸に押し寄せ、その波の高さ、勢いなど船を漕げるのかと思うほどだ。カスピ海は湖となっているが、実際には海の様に写る。確かに琵琶湖の553倍だものな。
分類上「湖」とはなっているが、もはや誰が見てもこれは海の波である。そういわれると地元の人も湖とは言わず「ダルヤ(海)」とカスピ海のことを呼んでいる。
強烈な波を見て一気に意気消沈してしまった。
湾内の水面状態なら横断できそうだが、
湾外は波が荒れ狂っていて恐ろしい。
河下りで波の恐怖を経験しただけにその恐ろしさがリアルに想像できる。
しかしまだ今日がたまたま波の高い日かもしれない。少しここに滞在し、情報を集めよう。同時に船探しも始めなければ。
「浜付近の波は荒いが沖ではどうだろうか」
また「波が落ち着く期間があるのだろうか」
などが知りたいのだが、イランは本当に英語を話す人が少ない。
そんな時バザールで偶然日本語を話す男性に出会った。ザイードさんは日本に数年住んでいたという話だ。
エスファハンのアリさんといい、イランでは英語を話す人よりも日本語を話す人に遭遇する確立の方が高いのかもしれない。ゼスチャーを入れずに意志の疎通ができることがこんなにありがたいとは思わなかった。
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