本日が1月7日ですので、2024年が明けてから一週間が経過しています。久しぶりにブログが書けそうな環境なので更新です。
今回は前回の日記フランス領ギアナの首都カイエンヌに到着という日記でしたが、今回はカイエンヌを出発して更に南下してブラジルを走行しているという内容です。
首都を離れると直ぐに電波は圏外
首都のカイエンヌを出発します。スリナム国境からカイエンヌに向かう時には電波がそこそそ入っていて、あまり途切れるということがなかったので今回も大丈夫だろうと思っていましたが、カイエンヌを外れ、ブラジル方面はいきなり圏外になり、どうにもこうにも電波が通じなくなりました。
カイエンヌで宿泊していた宿のオーナーが「ブラジルに向かうのであればカイエンヌを出てからは200㎞何もないよ」と教えてくれていましたが、まさにその通りな展開です。ジャングルしかないので電波も不必要と言ったところでしょうか。
とはいっても「小さい村や集落があって、人が時々住んでいるのだろう」と思っていたのですが、甘かったです、全く人工物のない世界でした、舗装された道路と時々のガードレール以外人間がいたという形跡がないジャングルでした。稀に車が通ります。
なぜか大西洋を手漕ぎで横断していた時は360度海しかありませんでしたが、こちらは道路以外はすべて植物、「緑の海だな~」などど思いながら進みます。
宿のオーナーに言われていたので水は一応6リットル、国境まで200㎞なので3日分を準備して向かいました。
汗疹も完治して、足の疲労もスッカリ取れたのでカイエンヌを出発します。
宿のオーナーに話を聞くと、ここからブラジルの国境までおよそ200km商店がなく、ジャングルだそうなので水に沢山持って行くように言われました。とりあえず6リットル持って行きます。猛獣にも注意します。 pic.twitter.com/qCY4R2m68f
— 岩崎圭一@南米自転車走行中 (@bikeandmagic) December 26, 2023
あっという間に水不足に
6リットルは船を漕いでいる時を参考にして積んだのですが、あっという間に足りなくなります。船を漕ぐ運動に比べて自転車をこぐ方がコンスタントに水を消費するようで、ついついと水を飲んでしまいます。
減っていく水を見ながら、まずいな~とは思うのですが、とにかくこの辺りは暑い。さすが熱帯雨林気候地帯です。暑くて汗が吹き出しますが、汗が蒸発することなく、ポタポタとたれ落ちていきます。湿度が高いので汗で衣服もジトッとしています。
水をもらいたいけど、商店やお店もなければ、そもそも人がいないのです。もう本当にどうしようない。時々スコールがあるので最終的にはその水を飲むしかないかもなどと思い始めていました。
道は舗装されているのですが、アップとダウンの繰り返しで非常に進みが遅くなってしまうパターンです。しかも疲れる。
坂の上りは自転車を押して登り、下りの時だけ自転車に乗れる。自転車を押すのは時速3~4㎞なのですが、下りは20~25㎞はでるので、登りの時間は下りの5~8倍の時間をかけるわけです、つまりこの地形は非常に効率が悪く、疲れます。そして喉が渇く。
奇跡的に車の方が止まってくれて水を2リットルくらい頂けたのでこれで気持ちが少し楽になります。ありがとうございました。
翌日は少し寄り道になるのですが、村に立ち寄れ、そこで村で唯一の商店で水を買えたのでこれも助かりました。
そんなわけでどうにかこうにか国境の町に到着。国境の町にはカフェなどがあり水問題も一気に解決忘れてしまいます。
ブラジルに入国
フランス領ギアナとブラジルの間は川が流れており、その橋を横断することで国境を越えたことになります。フランス語から今度はブラジルのポルトガル語へ。どちらも同じラテン系の言語なので文字はアルファベット、書かれている文字も似ているかなというものがあります。
ブラジル入国は今年からビザが必要なくなったということで簡単に入国できました。入国したとたん、かなり強烈なスコールに見舞われ、イミグレーションの建物の軒でスコールが去るのを待ちます。
雨が弱くなったところで、ブラジル側の国境町であるオイアポケへ。
フランス側に比べてこちらの街はバイクがひっきりなしに走り、随分と活気があるなという印象です。対してフランス側はかなりし~ん、のんびりだったな~と思いました。
バイクもそうですが、人が多く、動いている人が多いのでやっぱり活気がある感じです。国境という線は実際にはありませんが、国境をまたぐと一気に色々と変化するのはいつも面白いところです。
未舗装道路が始まる
オイアポケから更に赤道は南になるので更に南に向かいます。オイアポケからは再びジャングルになり、なおかつ道は舗装されていないという話を聞きました。未舗装ジャングルでオイアポケの次の町まで220㎞という話です。
カイエンヌを出る時に6リットルで不足気味だったので今度は8リットルと食料をオイアポケの町で準備をして出発します。
それが丁度12月31日なので年明けは未舗装ジャングルのどこかです。
オイアポケの町をでてしばらくは舗装道路が続きましたが、やはりやってきました未舗装道路。
フランス領ギアナの時はジャングルで道路やガードレールに人の手を感じましたが、未舗装路になるとそれもありません、もはや完全に人のいた形跡は道の轍だけです。
しかしここを進まないわけにはいきません。アスファルトと比べて進みは格段に遅くなります。自転車一回の漕ぎで進める距離がかなり短くなります。そしてまた恐れていたアップとダウンの繰り返しです。未舗装路のアップは非常にきつい。道が滑らかでないので押すのに余計な力がかかります。
また下りも舗装と違い、素直に下れません。なぜなら道に凹凸があるからです。アスファルトの場合は下りはかなりスムーズに降りられますが、未舗装路は凹凸に車輪をとられるでそれほどスピードが出せないのです。大きな石など高速で踏みつけるとハンドルを取られるのでとても危険です、石だけでなく、へこみや砂利もスリップの原因になるので慎重に下ります。当然スピードは出せないわけです。重い自転車をやっとの思いで押上げ、下りはブレーキをかけながら慎重にというのを延々と繰り返して進みます。
水は十分に持ってきていたので今回はそれほど大変でありませんでした。また村があり、井戸水をもらえたりしたのも助かりました。
未舗装が200㎞くらいかと思ったのですが、実際には110㎞位で舗装道に戻ったのでこれも大分助かりました。
野宿も廃村の空き家のようなところで寝られたので獣に怯える必要がありませんでした。
というわけで無事に無人の未舗装地帯を抜けて赤道までおよそ130㎞の町でこの日記を書いています。順調に進めば後2日後には赤道に到着できると思います。
2024年もよろしくお願いいたします。
<関連リンク>
とりあえずフランス領ギアナの首都カイエンヌに到着しました
まとめの途中ですが南米走行を開始します
@bikeandmagicさんをフォロー