【野宿関連】完全野宿マニュアル。その3 野宿の達人は誰か?

 完全野宿マニュアル 3回目は誰が野宿の達人か?

世の中には様々な形での野宿がある。
 
 野宿を極めるのはだれか?というのが今回のテーマ。

野宿の様子
【写真】野宿の達人は?

野宿の達人はだれか?

 まず野宿の達人と言われて思い浮かべるのは登山家。

 登山家は山岳に特化した野宿のプロフェッショル。険しい山間部、山中での野宿に関しては右にでるものはいないだろう。

 登山家の野宿の形態も実に様々である。テントはもちろん、ツェルトといって布一枚で夜を明かし、時には断崖絶壁でも眠る。

 吹雪になれば雪穴にも泊るしもはや野宿の専門家であり、野宿の最高技術を持っているといえる。

 一方登山家に縁がないのが都市部、街部での野宿。

 山岳部は自然が相手だが、都市部では少々状況が異なってくる。

 酔っ払いが闊歩し、大勢の人が行き交う街は山とは対称の条件。ここでの野宿は宿のないホームレスの人が詳しい。

 彼らは野宿というよりは、家のない生活を営んでいると言ったほうが的確かもしれない。そのおかげで春夏秋冬一年を通じて、どこがよく眠るかを心得ている。

 しかし一都市に定住することが多く、移動を伴う野宿には疎くなる。

【写真】野宿の達人は誰か?
【写真】野宿の達人は誰か?

野宿旅行者

 次に登場するのが旅行者。

 バス、電車を利用した人から、バイク、徒歩で旅行する人がいる。野宿に詳しくなるのはバイクや徒歩の人。

 通常の旅行者はバスや電車で町から町への移動が基本になるが、バイクや徒歩の旅行者はその間を自走、自力で通過する。

 移動速度が遅ければ遅いほど次の街に辿り着ける可能性が低いので野宿の可能性が大きくなる。

 例えば東京から大阪に向かうとその距離はおよそ500km。

 新幹線を使えば2時間半で到着できる。

 ところがバイクで向かうと500kmは時速50kmで走っても10時間はかかる。ノンストップということはないので休憩などを入れて恐らく12時間はかかるだろう。となるとどこかで一泊するとちょうどよい。ここに野宿の必要性が生まれる。

 次に自転車の場合、路面状況、アップダウン、天候に大きく左右される。順調に1日100km進んだとしても5日はかかる。つまり4泊はどこかに止まらなければならない。

 最後に徒歩。1日30km歩けるとして、およそ17日間。つまり16泊はどこかで寝なければならない。

 つまり旅行者で野宿が多いのは徒歩>自転車>バイク>バスや電車移動となる。

 また野宿場所選定をする際に徒歩では3~5km圏内と狭いが、自転車では10~15kmと幅が広くなる。この間に野宿できそうな場所を見つけなければならないので徒歩旅行者の方が圧倒的に難易度が高くなる。

 さらに運べる荷物を考えるとバイクはエンジンなので荷物負担はそれほどない。自転車、徒歩は荷物の重さが自身の負担になるので、荷が制限される。つまり徹底した軽量化、機能化が求められる。

 野宿は経験が重要になってくるので、三泊四日よりも一月、二月と期間は長い方がよい。

結局誰が達人なのか?

 登山家もホームレスも野宿に関しては特殊状況下の熟練者。

 しかし都市部、山間部のバリエーションなどを含む野宿ならば、移動速度が遅く、長期間の経験がある人程、達人率が上がるだろう。

【写真】自転車旅行者は野宿を繰り返すことになる。
【写真】自転車旅行者は野宿を繰り返すことになる。

まとめ

 前記事で「野宿に教授はいない」と既述した。

 教授はいないが、達人と呼ばれる人は存在する。それは長期にわたる徒歩旅行者や自転車旅行者。それは彼らが移動と野宿を繰り返しているから。

 期間を経て、野宿の経験が豊富になればなるほど、その状況を判断し的確な野宿ができるようになる。

 1年~2年以上そういった旅行をしている人は達人と言ってもよいだろう、きっと野宿方法を詳しく知っているはずだ。

 以上のことを踏まえると野宿の達人は長期にわたる徒歩旅行者。またその旅行期間と達人度は比例する。

<関連リンク>
(外部リンク)11年間歩いて世界一周したJean Béliveauさん(英語)
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