地上であればどんなところでも一夜を明かせる寝法である野宿。
これまで数回に分けて、道具の有無による快適さの違いを述べてきた。詳しくはここを参照のこと。
今回は野宿のルールについて考えてみる。
野宿のルール
「えっ、野宿にルールがあるの?」
という声が聞こえてきそうだ。野で夜を明かすのにルールや規則があるのか?と。
正確には「ルールや規則は存在しない」
野宿に求められるのは道徳に近いもの。
寝る前の状態に戻す
これが野宿をするものにとって最も求められる道徳感ではないだろうか。
これには
・使用したモノを片付ける。
・ゴミを散らかさない、持ち帰る。
などが含まれる。
「使用したものを片付ける」はテントはもちろんのこと、ダンボールや新聞紙をそのままにせず、後片付けをするということである。
一晩夜を明かしたら、そのまま立ち去るのはどうかと思う。(このあたりは道徳観念になるので個人差はあると思うが)自分が散らかしたゴミもその場に残さす持ち帰るのが望ましい。
野宿とは外界(自然環境)に接して眠るのであるから、その環境に対して敬意を払いたい。私的な感覚であるが、野宿をする者は月や星の直下、夜風に吹かれる自然環境に触れるので、この環境というものを意識したい。
まして郊外での野宿で自分が出したゴミをそのままにしていくのは環境的に悪影響になる。自然に風化物はよいとしても何年も風化、腐化しないで残る人工物(缶・瓶・プラスチックなど)を残してはいけない。
排泄物に関しては近くにトイレがあれば利用するのが一番だが、無ければ当然外で用を足すことになる。この際に注意したいのが、排泄物が土に戻れる条件を促すようにすること。
一番よいのは土面であれば、穴を堀り埋める。紙を使わずにインド式、水洗いができれば自然にやさしい。アスファルトの上や石畳の上にすると風化が遅くなるので注意。
夜間、暖をとった場合はその火の後始末を確実に行うこと。
人の迷惑にならないようにする
もしそこで一夜を明かすことで他の誰かに迷惑がかかるならばやめた方がよいだろう。
出入りのある建物の入り口で眠ることや、私有地に入り込むというような場合、野宿者は第三者からみると完全に邪魔者・不審者にしか写らない。
こういった誤解を受ける場所では寝ないようにする。最悪、警察を呼ばれる事態を招くこともある。
また郊外では農作物の上に寝ないようにしたい。
複数人で野宿するのであれば、深夜に騒がないようにする。夜の寝静まった時間帯の話し声は意外に響くので注意が必要。
まとめると
本来、野で一夜を明かす野宿にルールや規則はないのだが、それ故に個人の道徳観が重要になってくる。
・寝た場所は寝る前の状態にする。
・人に迷惑を掛けない
は野宿をする者であれば心得て欲しい点である。
<関連リンク>
【野宿関連】野宿の方法、必需品。その1 全く準備のない場合。
【野宿関連】野宿の方法、必需品。その2 少し準備のある場合。
【野宿関連】完全野宿マニュアル。その1 野宿へのいざない。
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