2000年を迎えてからエベレストに登頂する人口が劇的に増えている。
激増している登頂者数
どのくらいの率で登山者が増えているかというと、2010年の時点でエベレストに登頂した人は3,142人(5,104回)であり、その内77%に当たる3930回は2000年以降に登頂されたものである。
これだけでエベレストの登頂人口がいかに増えているかが覗える。
さらに、初登頂がなされた1953年から1973年までの20年間の登頂者はわずか38人しかいなかったが2007年にはこの年だけで633人が登頂している。(参考資料 8000m.com2010年までのエベレスト登頂者リストより)
2019年にはまたワンシーズンの最高登頂者数を更新した885人となった。
上記ウィキペディアに掲載されている登頂者数のグラフを見てからも明らかに分かる。
これらはエベレストの大衆化をよく示している。またエベレスト登山を希望する人も増加の傾向にあるといえる。
実際の登頂率
ウィキペディアのエベレストから引用すると(wikiエベレスト)
登山ツアーの1つ Himalayan Experience の客の登頂成功率は悪天候とシェルパの死により誰も登らなかった2012年を除くと、客を毎年20名前後取るようになった2003年〜2011年で60%〜82%(この数字はガイド・シェルパを含まず)。
日本人専用の登山ツアーとしてアドベンチャーガイズがあり、2004年〜2013年にガイドを除いて23名参加し、17名登頂成功、登頂率74%2名死亡(死亡事例はいずれもガイド自身がエベレスト登頂未経験のケースに発生)。
以上引用終了
2012年のナショナルジオグラフィク誌の報告ではエベレストの登頂成功率は56%ということになっている。(参照ナショナルジオグラフィクページ)
エベレスト登山の死亡率はどうか
商業・公募登山隊が増え、登山者数は増加しているが、それとは逆に死亡率は下がっている。これは確固たるルートの確立や、エベレスト登山のノウハウが蓄積されているからである。
1990年から2006年までの16年間で7929人のエベレストの登山者がおり、その内死亡したのは86人、死亡率にすると1.08%となっている。(ウィキペディアエベレストから)
また比較として1922年から2006年の登山者数は10,094人、死亡は207人、死亡率2.05%であるので、近年では明らかに死亡率が下がっていることが分かる。(参考Adventurestats.comより)
2012年ナショナルジオグラフィクの報告ではやはり1%とされていた。
まとめると
エベレスト登山者は年々増加傾向にあり、道具の機能化、軽量化、ルートの確立、登山方法の蓄積、加えて天気予報の精度などの向上により、ここ数年の登頂成功率は50%を超えている。反してエベレストの死亡率は減少傾向にある。
しかし減少しているとはいえ、1%の死亡率は100に登山に挑んで一人亡くなるということであり、エベレストでの死亡事故は毎年起こっている。エベレスト登山を計画している人はこのことを頭に置いておくとよいだろう。
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