15 イタリア回遊編

変わるもの変わらぬもの

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ディオクレアヌス宮殿の北門にあるグルグール像についてグーグルで調べたら、あまりに内容が複雑で頭がグルグルしたというネタを考えた。

しかし書いていてあまりにつまらないので公開する勇気がなくなった、ボツ。

そこで「もう3月も中旬を過ぎたのか」と青い空を見つめていると

「うん?3月中旬?そうだ日本を離れてから11年になるのか」。

2001年に生まれた友人の子供が中学に入学である。長い。人間の成長を目の当たりにしたらそれは驚くべき変化だろう。

旅行をしている者にとって11年の中で最も大きい変化は何か?

一箇所に定住していない以上、移り変わりの毎日。日々が変化の中にある、その中で変化したものを探すのは難しい。

動いているので成長するペットもいなければ、育つ観葉植物もない。職場の変化もなければ同僚の転勤もない。逆に国境を越えれば言葉が変わり文化が変わる、山を越えれば目にする植物が変わり、生息する動物が変わる。

周りがめまぐるしく変わっていく日常の中で変化が分かるのは自分の身の回りのものか、自分の内面的なものかである。

変化の中で変化を見つけるのは、急流に足を踏み入れ、流れ行く木の葉を目で追うようなものだ。流れているものの中で流れている物を見続けるのは難しい。しかし自分の身に着けているものは流れていかない。自分と共にある。

自分の内面の変化は自分自身では分かりにくいのでそれは後回し、身につけている物で考えてみる。

そういった中で変化したものを上げるならやはり情報(IT)関連技術の進歩が大きい。

「 えっ、そんなもの」かと言われるかもしれないが、そうなのだ。

重く、持ち運びに不便でバッテリーもすぐ終わってしまうコンピューターが、軽く、手のひらに収まるスマートフォンに変わった。それにはカメラ、ビデオカメラの機能が入っていて、インターネットまで問題なく使える。

加えて、ガイドブックや、GPS、方位磁石やメモ帳、最近は本まで読める。近年の旅行に必要なものがすべてそこに集約されていっても過言でない。細かいことを言うとメモリーやハードディスクの小型化、大容量化もすさまじいものがある。

これらはこの11年間で恐ろしいほどの進化を遂げた。

「それでは対照に何も変化していないものは?」

と荷物をあさってみると、日本出国前から未だに使っているものが2点あった。

餞別にと言ってもらった7徳ナイフとフリーマーケットで10円で買った爪切り。

2点だけと言うべきか2点もあったと言うべきか。

それ以外のすべての持ち物は壊れたり、消耗したり、無くしたり、盗まれたりして入れ替わっている。

変化していくものと変わらないもの。小さく多機能になった携帯、その姿を全く変えないナイフと爪切り。

これらは暗示している。

便利な科学技術の結晶を愛用し、しかしその一方で人間が根本的な変わらないものがあるということを

実は人が本当に必要としているものは何万年も前から殆ど変わっていない。道具は進化しているようだが、人が生きていく上での根底の部分では何も変わっちゃいない。本当に基の部分は変えられないということだ。

変わらぬ部分に重点を置いた生活ならばシンプルで必要な物は実に少ないのかもしれない。

【写真】出国以来、使用している爪切りとナイフ。

【写真】出国以来、使用している爪切りとナイフ。


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