【エベレスト登山】ローツェフェイスとキャンプ3

キャンプ2(標高6400m)を出発し、ウェスタンクームの上部のなだらかな雪原を進むと、ローツェの正面、フェイスの基部にぶつかる。

なだらかな傾斜が続くウェスタンクーム
【写真】なだらかな傾斜が続くウェスタンクーム

ローツェフェイス

ウェスタンクームの終点からローツェフェイスの登攀が始まる。

ウェスタンクームの様ななだらかな斜面ではなく、斜度40度~60度くらいの氷の斜面である。

ここをおよそ6700~7800mまで約1000m登る。

毎年シーズンには各隊が協力し合いフィックスロープを取り付けるので、そのロープにユマール(アッセンダー、昇降機)を取り付けて登攀することになる。

酸素は更に薄くなり、素早い行動が出来なくなる。数歩足を進める度に息を整える。傾斜が急になればなるほど、体を持ち上げるために酸素を消費するので、呼吸が荒くなる。

キャンプ3の設置

このローツェフェイスの上部の僅かな出っ張り部分の雪を切り出してキャンプ3を設置する。

ローツェフェイス上部で雪崩が発生すると間違いなく飲み込まれるのでキャンプ3は安全とは言えないところだ。

見晴らしはよく、キャンプ2からでは望めなかったエベレストの頂が良く見える。登ってきたウェスタンクームの向こうには突き出たプモリ(5643m)、その向こうに8000m峰のチョユー(8201m)が見える。左手にはヌプツェ(7861m)、背面にはローツェ(8516m)がそびえている。

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【図解】キャンプ3からキャンプ4へのルート。

キャンプ3は安全とは言えないため、滞在時間を少なくする。高度順応のために一泊。アタック時に向かうキャンプ4に備えての一泊のみである。

登頂後のキャンプ4からの帰路では滞在することなく、キャンプ4→キャンプ2と行動する。

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【図解】キャンプ2からキャンプ3へのルート。
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