三人目の併走者

砂漠を越えてケルマーンと言う比較的大きな街に着いた。

「オアシス」という言葉があるけれど、砂漠を走行し辿り着いた街はまさに「オアシス」に感じる。人が生活している所には水があるのだ。

ここケルマーンには有名なチャイハーネがあるので立ち寄ってみることにする。

チャイハーネとはお茶とか、シーシャと呼ばれる水タバコを振舞う店のことらしい。私も入るのは始めただ。値段を聞いたところお茶だけでもよいというし、お茶が一杯500(50円)リエルだから許容範囲だ。ちなみに店の名前は「キバマキール」、何でも昔の風呂やを改造したお茶屋らしい。

店の入り口の狭い階段を下りていくと中は広々として、有名店だけあり豪華な雰囲気がある。

こんなところでお茶を飲んで50円とはなかなか安い。お茶はポットで運ばれてきて、その脇に氷砂糖のようだけど真っ白な砂糖が出される。

イランではお茶に砂糖を溶かすのではなく、砂糖を口に含んでお茶を飲むのだそうだ。慣れないと砂糖が口に中で一気に崩壊して甘すぎたり、または全く溶けないこともあるが、何度か飲んでいるうちに要領が分かる。

しかし結局砂糖を溶かして飲んだ方が飲みやすいと思うのだけど、それは日本人的感覚だろうか。

このチャイハーネ屋に一人で来ていたアジア人がいて、私と宮君は「彼は日本人だろう」と推測して話しかけてみた。

予感は的中で彼は「けい」という名の学生で一人旅の最中だと言う。こんなイランの辺境の地で日本人に会えるとはなかなか嬉しい。お互い今までの旅行路の話で盛り上がった。私と宮君がパキスタンから自転車で来たという話に彼は興味を示したので

「どう、一緒に行ってみる?」

と誘ってみると、「え~」と言いながら

「時間もあるし300km先のヤスドまで行ってみようかな」

との話になった。そうと決まったら話は早い。

私達はチャイハーネを後にして早速自転車屋に向かった。

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