手漕ぎボートでの大西洋横断から早4カ月。乗船中は1日1日が長かったのですが、下船してからはあっという間に時間が流れてしまっています。
記憶が薄れないうちに大まかなあらすじだけでも書いておこうというのがこのシリーズです。完結まで続くか分かりませんがなるべく要点をかいつまんで書いていきたいと思います。
手漕ぎ横断のアイディアはいつからか?
「手漕ぎで大西洋を横断したい」という考え始めたのがいつごろかという話から始まるのですが、これは恐らくエベレストを海抜0mから人力のみで登頂をした頃からだと思います。当時は単純に「人力で世界を回りたい」と思っていて、それにはどうしても大洋を人力で渡る必要があったのです。
ぼんやり「どうにか人力で海を渡れればな~」くらいの思いで、「まぁ人力と言っても海を横断するのは船であればいよい」とか「飛行機を使わなければよい」という感じだったのです。
それが確実に「海は手漕ぎで渡る!」と言い出したのがカスピ海を手漕ぎ船で横断を挑戦し始めた時だったと思います。カスピ海がどうにか横断できれば、そこで経験も積め、手漕ぎ大海を横断するイメージができるかなと考えました。
なので当時のカスピ海を横断した際のメンバーには「どうにか海を手漕ぎで渡りたい」などど言っていた気がします。しかしメンバーもまさか本当に手漕ぎで行くとはこの時は誰もが想像していたなかったと思います。
また特によく覚えているのが、ハンガリーの日本人宿にお世話になった時も「ポルトガルまで行ったらどうするのですか?」みたいなことを聞かれた時に「手漕ぎで海を渡りたい」という話をしていたのも記憶にあります。
唐突に流れたニュース
人力で海を渡りたいと思っていましたが、どうやったらよいのか全く分かりません。カスピ海は何とか横断できたものの、波が荒くなったら岸に避難できる南岸沿いだったので、大海を横断するというイメージが全くできませんでした。仮に完全な大海原で海が荒れたら手漕ぎの小舟はひとたまりもないということだけは経験から感じていました。
エベレスト登山もそうだったのですが、とにかくそのことを経験した人に、エベレスト登山の場合はエベレストに登頂した人、会うということはそれを実行するための第一歩と思っていて「とにかく海洋を横断した人に会いたい」と願っていました。
エベレストの場合は山がネパールにあるのでその付近に行けば登頂した人に出会えますが、海洋の場合はどこが出発地の港になるのか、どこにいけばその経験者に出会えるのかということも全く不明です。
2007年10月7日ハンガリーの日本人宿アンダンテに滞在している時、テレビの画面に手漕ぎボートで世界を回った人がイギリスに戻ったというニュースが英語のチャンネルで流れ、そのニュースを見た時に「これだ!!」と思って直ぐに画面を撮影。
この人に会いに行けば海洋横断の話を聞けるに違いない。ニュースはCNNでテロップには「グリニッジ、イギリス」と入っていたのでイギリス人かといつか行かねばと誓ったのでした。
流れる月日
「イギリスに海洋を横断した人がいる」と頭の片隅にありつつも、月日は流れていきます。イタリアのシチリア出会ったノルウェーの若者達がヨットで地中海を回っているのをみてヨットもよいな~揺れ動くこともありましたが、やはりヨットよりは人力がよいなと。
どのみちヨットにしても手漕ぎにしても大西洋を横断するにはかなりの金額が必要なのでどうにかそれに備えようと大道芸にも力を入れます。
この辺りはまた別の話になるのですが、大道芸をしているうちにそちらが面白くなり、どうやったらもっと楽しんでもらえるのだろうかなどを探求しつつ時間が流れます。
寄り道的にイタリアのローマで大道芸をしていたところイタリア・ゴット・タレントのスタッフが通りかかりゴット・タレント・デビューをしてしまうことに。
ここから壮大な寄り道が始まります。こちらの話はまた別なので今回は手漕ぎ大西洋横断の話に絞って進めていきます。
今回はこの辺で、いつも通りオチもなく唐突に終わります。
→手漕ぎ大西洋横断 大まかなストーリその2
<関連リンク>
下船後4カ月が経過、近況となります
手漕ぎ大西洋横断トータルで106日間でした、概要
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