手漕ぎ大西洋横断トータルで106日間でした、概要

構想10年以上をかけた手漕ぎ船による大西洋横断が無事に終了いたしました。

スポンサーになっていただいたレアゾン・ホールディングス様をはじめ多くの方の支援、応援によりこの計画の達成があったと思います。

本当にありがとうございました。

今回のブログはポルトガルを出発して南米のスリナムに到着するまでの期間の概要です。2023年1月14日にポルトガルを出航して、6月23日に南米のスリナムに着岸するまでをまとめてみます。

【写真】長い間実現したかった手漕ぎ大西洋横断を皆様のおかげで実現できました

イタリアのジェノバで練習

今回の横断に使用する船をスコットランドで購入、この船をイタリアのジェノバに輸送しました。このジェノバで船の装備の扱いや操作を覚えました。

【写真】スコットランドからジェノバに船体が到着

ジェノバは大きな港で何トンもある客船が多数停泊しています、その中で手漕ぎのボートは小さく、本当にこの船で大西洋を横断できるのか?と少々不安になります。装備の解説書もすべて英語だったので四苦八苦しながら操作を覚えていきました。

2023年が明け、このジェノバから出航の地ポルトガルのラゴスへ。

【写真】イタリアのジェノバからポルトガルのラゴスへ船を移送

船体がポルトガルに到着し、いよいよ出航が迫ります。

1月14日ポルトガルのラゴスを出航

忘れもしない最初の出航日です。この時はまさかモロッコに緊急着岸するとは思ってもいませんので、ここを出航したら次はカナリア諸島まで2週間くらいかななどと考えていました。

【写真】ポルトガル出航当日

習うより慣れろ精神です。風の様子を見て出航日を調整、1月14日についに出航。

【写真】漕ぎ始める、陸が少しずつ離れていく

<関連リンク>
いきなりですが、大西洋横断手漕ぎ出航となりました

バッテリーの問題でモロッコに着岸

練習中、出航直後は全く問題のなかったバッテリーなのですが出航後6日目に急に電圧が戻らない事態が発生。

【写真】バッテリーの電圧が戻らない

当初は全く予定していなかったモロッコに着岸をすることに決め、そちらに向かって船を漕ぎました。

【写真】モロッコのモハメディアに予定外に着岸

モロッコのモハメディアに到着したのが1月23日なのでポルトガルを出航してから9日目ということになります。

再出港するも再びバッテリー問題が

モロッコではリチウムバッテリーが手に入らないのでスペインの南端タリファまでバッテリーを入手しに行きました。

【写真】モロッコで手に入らないリチウム電池をスペインまで取りに行く

これで満を持して出航しますが、またすぐにリチウムバッテリーが充電されないということで再モロッコに寄港することになります。

【写真】再びモロッコのエル・ジャディーダに寄港

モロッコのモハメディアを2月17日に出港してエル・ジャディダまでわずか3日でした。エル・ジャディダ到着2月20日。

ここではリチウム電池とソーラーパネルの間にあるコントローラーが不適合ということが判明。

3月2日エル・ジャディダを出航

結局はリチウム電池と鉛電池を両方使い、更にコントローラーを新しいものに変更することにより問題は解決。簡単に書いていますが悩みに悩んでロンドンまで飛びオリジナルのバッテリーを入手しています。

【写真】モロッコで手に入らないリチウム電池をロンドンまで取りに行く

帰路はバッテリーがあるために飛行機の乗れず陸路でモロッコまで戻ります。買ってきたパーツを使い再びソーラーパネルとバッテリーを繋ぎます。

【写真】購入したパーツを使いソーラーパネルと繋ぐ

今度こそは万全を期してエル・ジャディダからカナリア諸島へ向かいます。3月2日。

やっとカナリア諸島に到着

ポルトガルを出航した時の目的地であるカナリア諸島に3月14日に到着。既に予定より大幅に時間が経っていたのでカナリア諸島では新鮮な食料を積み込み直ぐに出発するつもりでした。

ところが新たな問題、食糧庫への水漏れが発覚し、ここで修理となります。同時に風が強すぎる日が続きこのために数日の待機となりました。

そしていよいよここからはどこにも立ち寄るところがない大西洋横断の本番となります。

【写真】いよいよ太平洋横断本番へ

これが4月6日。

78日目に南米スリナムに到着

ポルトガル出航時は中南米カリブ海の島、アンティグア・バーブーダのイングリッシュハーバーを目指していましたが、諸問題により出航が遅くなったので、航路を南に変更し目的地を南米の仏領ギアナとしました。

しかし実際には仏領ギアナの北部で海流に流されて隣のスリナムに着岸となりました。

【地図】太平洋横断大まかな航路

カナリア諸島を4月6日に出港し、スリナムに到着したのは6月23日でした。

南米大陸に無事に到着
【写真】6月23日南米大陸に無事に到着

簡単に表にすると

以上の出発地、到着地をまとめると以下の表のようになります。所要日数は出発日を含み、海上にいた日数です。

出発地 出発日 到着地 到着日 所要日数
ポルトガル ラゴス 1月14日 モロッコ モハメディア 1月23日 10日
モロッコ モハメディア 2月17日 モロッコ エル・ジャディダ 2月20日 4日
モロッコ エル・ジャディダ 3月2日 カナリア諸島 3月14日 13日
カナリア諸島 4月6日 スリナム パラマリボ 6月23日 79日

これで所要日数を合計すると106日となり、距離はおよそ6200㎞

106日というとおよそ3カ月と2週間くらいは海上にいたことになります。

以上か今回の大西洋手漕ぎボート横断の概要でした。

本日もオチもなく終了です。

<関連リンク>
無事に大西洋横断しスリナムに到着して1週間が経過しました
色々ありましたがカナリア諸島から出航します!
バッテリー問題が生じまして、モロッコに寄港しております、その他色々
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