イタリア旅行で犯罪体験、聞いた犯罪15、防犯の方法など

観光大国のイタリア。

誰もが一度は耳にしたことのある観光地が数多くあり、毎年多くの旅行者が訪れます。

コロッセオや水の都ベネチアもイタリアにあります。

しかしイタリアを旅行するとなったら治安などの心配があります、今回は著者が実際に体験した犯罪、直接被害者の人から聞いた犯罪など7つ、そしてそれぞれの防犯策などについて書いています。

イタリア旅行では犯罪に気を付けよう
【イラスト】イタリア旅行では犯罪に気を付けよう
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凶悪犯罪はないけれど

イタリアではいわゆる、殺人、強盗などの凶悪犯罪に旅行者が巻き込まれたという話は殆ど聞きません。

ところが、スリにあった、置き引きにあったという話はよく耳にします。

イタリアでは凶悪な犯罪よりも、こういった盗難系の犯罪が圧倒的に多いです。

強盗などは少ないイタリア
【イラスト】強盗などは少ないイタリア

それでは実際にどんな犯罪にあったのか、または聞いたことがあるかを書いていきます。

最も多いスリ

イタリアで旅行者が犯罪に巻き込まれるとしたら、何と言ってもこの「スリ」です。

日本から比べると本当にスリが多いのがイタリアです。

スリにスキを見せないようにする
【イラスト】イタリアではスリ被害多発

私自身もスリの被害に遭ったことがあります。

・実際の体験

ナポリ中央駅前を背中に背負うタイプのカバンで歩いてると、自分とペースを合わせて歩いてくる男が3人。

十分に警戒していていました。少しカバンを触られたかなという感じがしたのでカバンをチェックすると、かばんの上部にある小さいチャックの部分が開けられていて小銭入れがなくなっていました。

不幸中の幸いで小銭入れだけだったのでよかったのですが、かばんを開けられていたし、彼らはついてきていたので、更にスリをするつもりだった可能性もあります。

ナポリ中央駅前は治安が悪いので警戒していたのです、チャックをいつの間にか開けられていたので驚きました。

・直接目撃その1

スリの現場を直接居合わせたことがあります。

一つはローマのテルミニ駅の地下鉄です。

日本人の旅行者風の夫婦が地下鉄に乗り込みました。二人は車両少し中ほどに立ちました。

するとその二人の夫婦に向かって、プラットフォームから地下鉄の窓ガラス越しに、何か叫ぶ女性が二人。

日本人の夫婦は自分たちに向かって叫んでいるのか?と思ったのでしょう、窓ガラスに方に向かって、夫婦で顔を見合わせて

「なんだろうね」

という感じの会話をしていました。

たまたま私は近くにいたのですが、それはスリが注意をひきつけている行為だと分かったので、すぐに日本人の夫婦に近づいて、

「貴重品は大丈夫ですか?」

と尋ねると、男性のウェストポーチが開いていて、財布が抜き取られていました。

窓の外の二人は注意をひきつける役、もう一人が車内でスったのですが、明らかに怪しい女性が夫婦の側に一人。

問いただすしかないのですが、観念したようで

「財布が落ちていましたよ」

と財布を差し出してきました。日本人の男性に直ぐにその場で財布の中身を確認しらったところ、カード、現金もすべてあったので被害はありませんでした。

・直接目撃その2

ミラノ地下鉄の地下鉄に日本人の友人と乗り込みます。混んでいる電車でした。

友人は手提げバッグに色々なものを入れています、混んでいた電車だったので、乗り込むと、奥へ、奥へと押されます。

友人の近くの女性がマフラー幅の広い布を直すようなしぐさしています、そしてその下には友人の手提げ袋。

すぐにスリだと気が付いたので友人に

「手提げ袋!!」

叫び伝えます。するとマフラーの下で紙袋に手首まで入った女性の手がサッと引っ込みました。

混んでいる地下鉄の中で布を広げてカバンから取るパターンでした。

・直接目撃その3

ローマのトラステーベレという飲食街でのことです。

酔っぱらった男性がいました。イタリア人ではなく、英語圏人だと思います。土曜日の夜で人が多く飲み歩いているので賑やかでも多少酔っぱらっていてもそれほど問題ではありません。

少し遠くでその英後の男性に陽気に

「ダンス、ダンス」

と絡んでいる男性がいました。酔っぱらいの男性も酔っているので陽気にその男性と少しジャンプをするようなダンスを始めました。

見ていると、その「ダンス、ダンス」と言っていた男性の手が、酔っぱらいの男性のポケットから財布を引っ張りだしています。

スリだと分かったので酔っぱらいの男性に走り寄り

「ストップ、離れて!」

と叫ぶとその男性はこちらを睨んで立ち去りました。

・知人被害その1

イタリア人の男性ですが、ナポリの中央駅前を大きめのコートのポケットにスマートフォンを入れて歩いていました。

気が付いたらスマートフォンがなくなっていたとのことです。

スリにすられた場合、気がつかないと本人は

「どこかに落とした」

と思うようです。

・知人被害その2

イタリア南部のプーリア州で電車やバスに乗っている間にスマートフォンが紛失。

本人は落としたかもと言っていますが、スリでしょう。

スマートフォンを落としたら殆どの人が気が付きます。

・知人被害その3

ナポリでバスに乗車中、ウェストポーチに入ったスマートフォンがいつの間にか紛失。

ウェストポーチは狙われやすいので気をつけてくだい。

スリの防犯対策

イタリアでのスリの被害は多く、上記はすべて被害に遭った本人から聞いた話です。

イタリア旅行においてスリ対策は最も重要と言っても過言でありません。

しかしスリは気を付ければ防ぎやすいものです。

・とにかく貴重品はポケットにいれない
・カバンの浅いところに入れず、奥に入れる
・混んでいる乗り物に乗らない

パスポートや使わないクレジットカードなどはホテルのセイフティーボックスに入れておくか、服の下に着けるタイプの貴重品入れに入れておく。

服の下に入れる貴重品袋は安全です。ただし、よく使うものは取り出しにくいのであまり使わない貴重品を入れておきます。

カバンのチャックには簡単なカギを付けたり

背負うタイプかばんは前に抱える。

人混みではカバンを前掛けにする
【写真】人混みではカバンを前掛けにする

口の開いたバッグのは物を取り出しやすいですが、スリにとっても取り出しやすいので使わない方がよいでしょう。

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スリにスキを見せないようにする

要注意!置き引き

スリと同様にイタリアでよく聞く犯罪が置き引きです。

スキをついて行われる置き引き
【イラスト】スキをついて行われる置き引き

置き引きと聞くと日本ではあまり聞きなれませんが、イタリアでは頻繁に起こる犯罪です。

置き引きというと上のイラストの様にスーツケースをイメージしますが、実際にはテーブルに置いたスマートフォンや貴重品も持っていかれてしまうので注意してください。

・実際の体験

イタリアのアドリア海沿いのキャンプ場に滞在中、電源で携帯電話を充電、しばらく放置したらなくなっていた。

日本では携帯電話を持っていく人はいませんが、イタリアではいます。

特に充電などで目を離し、放置するのは厳禁です。必ず目の届くところで充電してください。

・知人被害その1

ホテルの朝食の際に貴重品袋と持っていき、ビュッフェスタイルの食事をとりに行くために席に置いて置いた。

朝食をとって戻ってくると貴重品袋がなくなっていた。

日本ではホテル内は安全ですが、イタリアでは気を抜かないようにしてください。

・知人被害その2

フェスティバルの会場でステージの横にカバンを置いて置いたら、なくなっていた。

イタリアでは荷物の管理をしっかり常にしてください。少しくらい大丈夫だろうと思っているとなくなります。

・知人被害その3

ローマのテルミニ駅の近くのカフェでお茶を飲みながらしゃべっていたら、自分の貴重品バッグがいつの間にかなくなっていた。

・知人被害その4

電車に乗車、スーツケースを離れた荷物置き場に置いていた、気が付いたら丸ごとなくなっていた。などなど

・とにかく荷物は体から離さない
・貴重品はとにかく肌身離さず持つ

ひったくりにも注意

日本ではひったくりは稀ですが、イタリアでは時々ひったくりの話を聞きます。

ナポリではひったくりに注意
【イラスト】イタリアひったくりに注意

スリや置き引きと違いひったくりは犯人を目撃できます。

しかし犯人はバイクや逃走するので捕まえられないのがひったくりです。

・知人目撃情報その1

路上でスマートフォンを操作していたら、後ろからサッと取り上げられる感じで盗られ、犯人は走って逃走。

・知人体験談その1

二人乗りのバイクが通り過ぎ、少し先でUターン、そしてずいぶん近くを通るなと思ったら、肩掛けカバンをひったくられた、瞬間的にナイフでひもを切られた。

・バイクの音に敏感になる
・荷物は常にたすき掛けで正面、バッグは抱えるように持つ
・スマフォは両手で左右と上をホールドして使う

ひったくりはバイクや自転車、走り去りです。

バイクの場合はエンジン音があるので後方からバイクが近づいて来たと思ったら、バイクの方を見る、そしてバッグをシッカリとホールドするのが大切です。

自転車の場合は音がしないので難しいですが、かばんは引っ張られないように体前側に保持します。

スマートフォンは引っ張り盗られないように、両手でホールドするように使用します。

ミサンガ詐欺の被害も多い

イタリアの観光地、ローマやミラノで多いミサンガ詐欺。

ミサンガはひものアクセサリー
【イラスト】ミサンガはひものアクセサリー

ミサンガとは上のイラストのような腕に巻くタイプのアクセサリーです。

ローマやミラノではこれを

「プレゼント!」

といいながら腕に巻いてくる人がいます。プレゼント、無料!と言って巻いてきますが、いざ腕に巻くと

「金を払え!」

と凄み、法外なお金を請求してきます。

どんなにフレンドリーに近づいてきても絶対にミサンガを腕に巻かせないでください。

・旅行者体験談1

「ハロージャパン!」「ナガトーモ」などと言いながら陽気に近づいてきました。「トモダチの証」といいミサンガを腕に巻いてくれました。

その後豹変、

「お金を払え!」

と怖かったので財布を開けると、財布の中にあった50ユーロ紙幣を盗られました。

怖いのでそのまま泣き寝入りとのことでした。

・とにかく腕にミサンガを巻かせない、無視する

ミサンガ詐欺はフレンドリーに近づいてきても、徹底して無視するのが一番です。

下の写真のようにミサンガ沢山持っている人は近寄らないようにしてください。

ミサンガを沢山持って親しげに話してくる人は関わらない
【写真】ミサンガを沢山持って親しげに話してくる人は関わらない

今回は実際に犯罪に遭った話、知人、友人の体験談でした。

旅行中に犯罪にあうと、せっかくの旅行が台無しになります。

これらの話を参考に、旅行中に犯罪に遭わないように気を付けてください。

今回は以上です。

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