2020年初頭から全世界で猛威を振るっている新型コロナウィル。
2月の下旬からイタリアでは感染者が爆発的に増加し、イタリア政府は3月10日はイタリア全土のロックダウンを実施しました。
あれから7か月後再びイタリアの感染者数が激増しています。
今回は第2波の特徴についてです。
大まかな流れ
・2020年1月30日
イタリアで最初の感染者が見つかったのは2020年1月30日、首都のローマで中国からの旅行者が新型コロナウィルスに感染しているのが分かりました。
これがイタリアでは最初の感染者となります。
これ以降しばらくコロナの感染者は発見されず、中国の武漢ではロックダウンなどが実施されていましたが、イタリアからは遠い中国での出来事でした。
・2月21日
次にイタリアで再びコロナの感染者が見つかったのが翌月の2月21日のことでした。
この感染者が見つかったのがイタリアの北部ミラノの近くのコドーニョで、検査を実施すると続々と感染者が見つかり、翌日には77人の感染者数となりました。
・2月23日
あっという間に感染者数が増え2月23日には100人を超えた152人と増え、有名なベネチアのカーニバルも途中中止となっています。
イタリアのコロナ感染者数や地名などの解説は以前の記事に書いています。
→2020年2月イタリアで猛威を振るうコロナ新型肺炎、推移と地名解説
・2月29日
新型コロナの感染者数が1000人を超えたのが2月29日、ミラノの近郊の街で感染者が発見されてわずか1週間後のことでした。
更に感染者数は増え政府は3月7日にイタリア北部ミラノの都市封鎖を決定しました。
・3月10日
イタリア全土の封鎖が実施され、食料品と薬局以外は営業休止となりました。この時点でイタリアの感染者数は1万人達していました。
この全土のロックダウンが5月18日まで続きます。
・5月18日
段階的にロックダウンが解除の方向に向かいます。増加傾向だった新規感染者数も3月22日をピークに減少に転じ、5月18日の時点では新規感染者数は1000人以内にとどまっていました。
・6月3日
この日から全国の移動規制が解除されて今まで通りの行き来ができるようになりました、しかし人の集まる集会やイベントなどは規制がかかっています。
そして新規の感染者数は減り続け、500人以下をキープ、恐れていた第2波も大丈夫な様子でした。
ところが9月下旬から再び新規の感染者数が増加し始めます。
第1波も超える第2波
9月下旬から増え始めた新規感染者は10月に入ってから激増。
特に10月22日には第1波のピークであった3月22日の6557人を倍以上超える16079人が新規感染者として報告されています。
イタリアだけでなくスペインやフランス、イギリスも再び感染者増大の傾向にあり、再び一部外出禁止や都市封鎖などが実施。
イタリアの第2波の特徴は
・第1波に比べて死亡率が低い
・イタリア南部でも感染者が増加している
といった特徴があるようです。
どちらもイタリアの保健相サイトのグラフから読み取れます。
感染者数は倍増以上しているのですが、死亡者数の激増はそれほどありません。
また第1波はイタリア北部の感染者数が多く報告されていたのに比べて、第2波はナポリ付近のカンパーニャ州でも多くの感染者が報告されいています。
下のイタリア地図は各州のコロナ感染者数を表したものです。上の表が2020年3月30日のもの、下の表が2020年10月22日のものです。
第2波ではイタリア北部から全土、特に南部の感染者数が増えているのが分かります。
イタリアでは一時は収束に見えた新型コロナウィルス禍、このまま増加するようであれば再びロックダウンなどが施策される可能性もあるかもしれません。
今回は以上です。
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