標高およそ8000mのキャンプ4を深夜に出発し、山頂を目指すのがエベレスト南東陵登山のクライマックスになる。
ヘッドランプを付け、フィックスされたロープで体を確保しながら残りのおよそ890mを登る。
山頂まで
深夜にキャンプ4を出発した登山隊は、ヘッドランプの明かりとロープに従って進む。
山頂までの道のりは下図。
まずはバルコニーと呼ばれる少し開けた場所に到着。
登る速度にもよるが、通常このバルコニーを過ぎたあたりから朝日が昇り、辺りが明るくなる。
そこから南峰へ、難所と言われるヒラリーステップを通過する。
ヒラリーステップを通過すると後は緩やかな稜線になっている。
緩やかな稜線を進むと、ポツンと山頂の印が見える。近づくと良く分かるが、それらは登頂者が記念に残していった旗が塊となって山頂に残っている。
色あせたものは月日の経っているもの、鮮やかなものは近年のもの。
山頂からはシーシャパンマ8012m、チョ・オユー8201m、マカルー8485m、ローツェ8516mなどのヒマラヤの8000m峰が眼下に見渡せる。
また中国側には褐色のチベット高原が広がっている。
酸素の濃度が地上の3分の1、気温はマイナス30度前後。いるだけで酸素ボンベを消費し、日没前にキャンプ4までの下山も考えなければならないので長時間山頂に留まれない。
登山者は写真を撮ったりしているが、エベレストは下山中にも事故が多いので気を抜かずに、同日にキャンプ4まで戻る。
山頂に到達で登りは終了
山頂8848mに到達することでエベレスト南東陵登山の登りは終了である。
ここからベースキャンプに着くまでは落石や雪崩、クレバスなどがあるので気を抜かず下山する。
エベレスト登山は高度順応に時間をかけるが、下山はその必要がないので直ぐに下山できる。
日程は
・山頂 → キャンプ4
翌日
・キャンプ4 → キャンプ2
さらに翌日
・キャンプ2 → ベースキャンプ
という行程で下山する。
体力のあるシェルパはキャンプ4からベースキャンプまで1日で下る。
以上で南東陵登山は終了である。
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