2020年エベレストに登るには一体いくらかかるの?

2020年の春のエベレスト登山は世界中で感染が拡大中である新型コロナウィルスのため中国、ネパール両政府が登山許可の取り消しを行い中止となった。

今回は2020年仮にエベレストに登るとしたら一体いくらかかるのか?というテーマ。

以前【エベレスト登山】エベレスト登山に必要なもの4つ。その2、資金。でエベレスト登山にかかる費用について書いたが、かなり時間が経っていたので2020年はどうだったのだろうかという趣旨もある。

【写真】キャンプ2から見上げるエベレスト南西壁。

2020年エベレスト登山料金は

2020年のエベレストの登山旅行を調べたところ英語のサイトにあったのが下の表である。

2020年5月のドル為替 1ドルおよそ110円で換算。

ネパール側からの料金中国側からの料金
ネパールの公募隊38,000$ およそ418万円39,283$ およそ432万円
外国の公募隊66,000$ およそ726万円62,700$ およそ690万円

となっている。

ネパール側と中国側の料金が違うのは下で説明するが、入山料価格が各政府により異なるからである。

またネパールの公募隊と外国の公募隊の違いはネパールの公募隊に直接応募するか、外国の公募隊に応募していくかの違い。

・ネパールの公募隊

リーダーがネパールのシェルパであり、登山会社がネパールにある。

・外国の公募隊

リーダが有名登山家だったり、経験が豊富な登山家である。会社はネパール外である。例えばアドベンチャー・コンサルタントなど

エベレスト登山はなぜ高額になるのか

エベレストは世界一の高峰として有名であるが、同時に登山にかかる金額が高いことでも知られている。

なぜエベレストの登山は高くなるのか?

第一に

・入山料がかかる、しかも高い

エベレストに登るには中国、ネパールのどちらかの政府に許可を求めなければならない。

単純にネパール側から登るときは、ネパールの登山許可。

中国が側から登るときは中国政府の許可が必要になるのである。

そしてこの許可がやたらに高い。

ネパール政府は一人当たり11,000ドルおよそ121万円の入山料を徴収している。

一方、中国側は4人以上のチーム許可証で15,800〜18,000ドルおよそ174万円~198万円ということになっている。

この入山許可証というのはエベレストの登頂したかしないは関係なく、エベレスト登山をするのであれば支払わなねばならないのである。

2017年無許可でネパール側から登山を試みた南アフリカの男性がいたが、無許可が発覚し、厳しい処分を受けている。

【エベレスト登山】2017年登山許可を取らずにエベレスト登山をして逮捕される

つまりエベレストに登りたいと思ったら、最低でも入山料121万円以上ということになる。

そしてエベレスト登山にかかる費用は入山料だけではない。

高所用の装備

エベレストの標高は8848mであり、超高所登山の装備が必要。

これらの装備は決して安くない。

8848m エベレスト山頂
8848m エベレスト山頂でネパールの旗を掲げるシェルパ

装備は個人により価格の違いはあるが、

超高所で使う登山靴は1000ドル前後、

また高所用のダウンジャケットは
そしてマイナス40度対応の寝袋
など価格を見てもらうと分かるがいずれも10万円以上している。

これはあくまでも装備のベースであり、この他にもエベレスト登山用に揃えた装備が必要になる。

これらにかかる費用を仮に7,000ドル およそ77万円とする。

その他の費用

エベレスト登山にかかる費用は入山料に加え大まかに以下の費用が必要。以下はネパール側を想定

・ネパール政府関連者(ネパールリエゾンオフィサーという)に支払う費用

チーム毎に3,000ドル およそ33万円

・ゴミと排泄物処理ディポジット

チーム毎に4,000ドル およそ44万円

ベースキャンでは毎日ゴミもでる
【写真】ベースキャンプでは毎日ゴミもでる

・アイスフォールルート設置使用料

チーム毎に2,500ドル 275万 または 登山者一人当たり600ドル 6万6千円

大抵これらの料金は公募隊の料金に含まれている



ネパールまで渡航費など旅費

日本からネパールへの渡航費も忘れてはならない。

またネパールに到着、滞在、エベレストベースキャンプまでの行程およそ7~10日にかかる費用なども加えることになる。

ベースキャンプまで向かう行程も費用がかかる
【写真】ベースキャンプまで向かう行程も費用がかかる

これが500ドル~1000ドル およそ5万5千~11万円

酸素ボンベも高額

エベレスト登山に挑戦する人は多くなったが無酸素で挑戦する人は少ない。統計では97%の登山者が酸素を使い登山を行っている。

つまり酸素ボンベの料金がかかる。

酸素ボンベは登頂までに5本は必要である。

登山者の97%が酸素を使用
【写真】登山者の97%が酸素を使用

一本当たり550ドル およそ6万円である。

5本となると30万円となる。

結局トータルは?

以上、公募隊に応募して入山許可を取り、装備をそろえて、ネパールに向かい、エベレスト登山するには合計でいかほどか。

通常、公募隊に応募した場合、ネパール渡航の費用と装備以外は料金に含まれていることが多い。

つまり最初の公募隊の料金にネパール渡航費1000ドル11万円と装備7000ドル77万円の8000ドルをプラスしたのが下の表になる。

ネパール側からのトータル料金中国側からのトータル料金
ネパールの公募隊46000$ およそ506万円47283$ およそ520万円
外国の公募隊74000$ およそ814万円70700$ およそ777万円

トータルにすると日本円でおよそ500万円以上になることが分かる。

この料金はあくまでも目安であるので、ピッタリとうわけでなない。

本当に正確な料金が知りたい場合は「Everest Expediotion」と記入し検索してみると公募隊のメンバーを募っている会社が見つかる。

google検索で「Everest Expedition」を検索
【写真】google検索で「Everest Expedition」を検索

こういった会社に資料請求をするのも一つの方法である。

エベレスト公募を行っている会社では「何が料金に含まれ」「何が料金に含まれておらず、自分で準備するものか」を教えてくれる。

とにかくエベレストに登るには高額な費用がかかることは間違いない。

更に詳細が知りたい人は→2020年エベレスト登山費用を詳細にみる、公募隊に含まれる料金
2020年エベレスト登山費用を詳細にみる、その2 公募隊に含まれない費用
今回は以上。
<関連リンク>
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