【エベレスト登山】ネパール側エベレストの入山料値下げは何をもたらすか。

(ドルから円の換算が変動的なので表記はすべて円にしています、2014年2月1ドル=100円にて換算) 

2014年2月ネパール観光省は2015年からのエベレスト南東稜ノーマルルートの入山料の変更を発表した。(入山料とは山頂に立てなくても登山をするだけで支払う料金)

 それは「エベレストの入山料は1人110万円になります」というもの。

今回の変更は個人登山家には朗報
今回の変更は個人登山家には朗報。

 これは以前の入山料とどこが変化したのかというと

変更前

 

1人申請は 250万円
グループ申請は780万円(正確には申請する人数により価格は変動が割愛)
 
 であった。グループは7人登録できたので、780万を7人で割ることにより1人頭111万円という具合にグループ申請の方が1人あたりの負担が軽くなる。

 そのために1人で登る人も名前だけはグループ登録する人の名簿に入れてもらい、グループ料金で申請するということがあった。
(詳しくは【エベレスト登山】南東稜からエベレストに安く登る方法・プロフェショナル編

 こうすると個人で登る人も入山料に250万円を払わずに、グループ頭割りの111万円で入山できた。

 そこで今回の入山料の変更。

変更後

 1人、グループ申請も関係なく1人110万円

 これにより個人で申請しても、グループで申請しても価格に変化はなくなった。

 恩恵をうけるのは個人でエベレストに登りたいと考えていた人。

 今までは登録のために他のグループと連携しなければならなかったが、その必要が全くなくなったということである。

ネパール観光省は

今までのように個人登山家がグループに名前だけ登録する必要がなくなり、1人でチャレンジしやすくした」という趣旨のことを発言した。

 (この発言から入山料割引のために個人がグループに名を連ねて申請する事実を知っていたことが分かる)

どう変わる?

 現在エベレスト登山の主流となっている公募隊は元々グループ申請なのでなんら変化はない。

 今までに増して個人や小グループでエベレスト登山に挑む人が増えるであろう。

 多くの人に道が開かれたのはよいことであるが、近年はノーマルルートは近年山頂付近での混雑が問題になっている。

 今回の変更で登山者が増えると、さらに深刻な渋滞を巻き起こすのではないかとの懸念の声もある。

 標高8000mを超えたデスゾーンと呼ばれる場所での渋滞、停滞は命を危険に晒すことになるのだから。

 また登山者が増えることにより山の以前から問題視されている環境破壊が進むことも忘れてはならない。

 今回の入山料の変更は今後のエベレスト登山に良くも悪くも影響を与えそうだ。

<関連リンク>
2020年エベレストに登るには一体いくらかかるの?
【エベレスト登山】2014年2月ネパール政府がエベレストの入山料の変更を発表。
【エベレスト登山】南東稜からエベレストに安く登る方法・プロフェショナル編

 
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