15 イタリア回遊編

酔っ払いに囲まれて

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カーニバル最終日の夜はこの期間中で一番お祭りらしかった。

ビールやワインのビンを片手にした若者が闊歩し、広場に出れば、大きな声での合唱が聞こえてくる。これぞ祭りの雰囲気だ。路上で芸をしていたのだが夜7時頃はさっぱり人が立ち止まらなくなったので「カーニバルはこれで終わりか?」と思っていたのだけど、そんなことはない、嵐の前の静けさだったのだ。

夜9時を回った辺りから人々が通りに溢れ出した。今日はカーニバルの最後の日だけど、平日の火曜日だ、まさか9時過ぎから人が動き出すとは予想外。

あまりに人が多かったので一度帰ろうかと思ったが、サンマルコ広場の近くに戻って路上に立ってみる、酔っ払いが多い時は絡まれることもあるので若干心配。

しかし「えい!やっ!」と覚悟を決めて始めると、早速近くで飲んでいた若者三人が陽気に近づいて来た、

「おおおいっ、それどうやってんだ」

と明らかに酔っ払っている。「いや、これ手品ですが」と刺激しない様に控えめに言うと「ぐわっははは、そりゃいいね~」と何がよいのか分からないが財布から5ユーロ札を出して入れて器に投げ入れてくれた。

「うわっ、随分と気前がいいな」

と思っていたら、次々と酒臭い人に囲まれる、皆上機嫌でニコニコしている。そして普段は全く受けない芸がなんだか受ける、これが酔っ払いのツボなのか。

やたらにウケがよいので、こちらも調子にのり、細かい芸よりもなるべく大きなアクションのものを更に大げさにする。前列から飛び出してきた、ワインボトルを持って真っ直ぐ歩けないようなおにいちゃんがヨロヨロと出てきて財布から10ユーロを出して器に投げ入れた。

しかし酔っ払っているので器に入らず地面に落ちた。私が拾い上げて

「これいいの?」

と聞いたら

「そうだ、そうだお前にやるんだ」

と舌の回らない喋りで言う。

正気に戻った時に、「あれ、お金がないな?」とならないとよいが。

心配していたが、今日の酔っ払いは機嫌がよく、大いに笑い、気前がよくて絡んで来ないので大いに結構。

私は11時には終了したが、カーニバルの方はまだまだ大きな音楽が鳴り響き、人々が飲んだり踊ったり終息をする気配は全くない、一体いつまで続くのか?そして明日の学校や仕事は皆大丈夫なのだろうかといらぬ心配してしまうのだ。

【写真】深夜12時だというのにまだまだこの人ごみ。

【写真】深夜12時だというのにまだまだこの人ごみ。

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