最終的にガンジス河下り参加者は6人。

一隻の船には乗り込めないので、二隻の船での出航になった。二隻の船を横に連結して生活空間を広げようと計画したのだが船の連結は想像以上に難しく、結局2隻に船がそれぞれ進むことになった。
一隻は常に私が操縦し、河を下る。もう一隻は誰が漕いでもよい、順番に漕いでいくことになる。漕ぐと言っても河は流れているので主になるのは船のコントロールだろう。
出発当日、どこから話を聞きつけたのか、インドのテレビ局がやって来てインタビューを受けた。

そして船を売ってくれオーナーから花の首飾りを首にかけてもらい、日本の万歳の様なヒンドゥ教の呪文?を唱えて船に乗り込み、集まった旅行者達に見送られながら出航した。漕ぎ出す時に船に積んだ荷物の重さを感じた。

歩く程の速度で船が流れ始めた、岸に寄り過ぎないようにまた、船が旋回せず真っ直ぐ進むようにオール捌きに集中し、船をコントロールする。
ガート(沐浴場)の前を通過するとヒンドゥ教の寺院から鳴り響く鐘の音が響き、スピーカからは聞き慣れたヒンドゥ教のお祈りが流れ、熱心に祈りを捧げ沐浴する信者の姿が目に入る、ベナレスの日常だ。

ゆっくりと前を通過し、耳に届く音が小さくなると、今度はマルビヤ橋から自動車のエンジン音やクラクションの音が聞こえてくる。
橋をくぐり、橋が小さく見える程になると先ほどまでの喧騒が消え、辺りは嘘の様に静まりかえった。

ガンジス河に抱かれながら海まで行こう。
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